二次元と三次元の融合舞台

大学の事務所からチケットもらったので、戯曲動漫舞台劇というものを見てきました。
多分、制作関係者がもらうチケットのおこぼれなのかな、非売表示でした(笑)
その名の通り、戯曲(中国伝統地方劇)と動画漫画、演劇の要素を全部混ぜた実験的な舞台でございます。
アニメという二次元の世界と舞台という三次元の世界がどう結びつくのか?

まず、舞台のつくりはこんな感じ。
中央にアニメーションが映し出されるスクリーンがあり、舞台右脇の見えるところは打楽器奏者、左脇は吹奏楽器と弦楽器奏者が座っています。
さらに左右の楽器奏者の脇には小さなスクリーンがあって横書きでセリフが映し出されていました。
普通、舞台のつくりが小さいと字幕ってわりと縦書きの電光掲示板が多いんですけどね(まるで大売り出しのセールの広告みたいだけど)

中央のスクリーンには、背景だけが映し出されることもあれば、人物が映し出されることもあります。
例えば、舞台中央の俳優がスクリーン上のアニメの人物に呼びかけて(建物の二階にいるという設定)、その人物が下に降りてくると、実在する俳優さんが演じるという使い方もできます。
中国の伝統劇の場合、本当に昔ながらのスタイルのものって、日本の歌舞伎なんかと違って舞台が大掛かりではありません。
背景も別に凝ったものを書いたりすることもありません。
最近の大型戯曲になると、西洋のオペラみたいなセットもありですが…
テーブルと椅子があれば本当にオッケーなのです。
後は役者が演技でそこにないもの(例えばドアや川など)を、あたかもあるかのように見せかけたりするんです。
ですから、戯曲とアニメが合体する舞台の場合、人間にできなさそうな効果や、人間がやろうとすると大掛かりな仕掛けを要する効果をアニメに任せてしまうということができます。
また、その他大勢の人間を、実際に役者さんが踊らず、スクリーン上のアニメに任せて、少ない主要人物だけ俳優さんが演じるというのもありです。

スクリーンの一番上手な使い方だなと思ったのは、動物さんたち。
農村が舞台なので、ニワトリとか、豚とか、馬とか色々いるんですが、動物がケケケって笑ったり、動物同士がラブラブでキスしたりする様は、アニメの方が表現しやすくキュートですよね。
歌舞伎だと変なでかいガマガエルとか出てきたりしますけど、あれは本当にセットで作ってるし、それはそれで可愛いけど大変でしょうしね。

ちょっとハテナだったのは、お食事シーン。
普通の戯曲なら、本物のテーブルと椅子がセットとして舞台上にリアルに存在していて、水や食べ物は、役者が演技でそこにあるかのように見せるのでしょうが…
この舞台では、四角い紙を持った人が現れ(この人は黒くないけど、黒子さんみたいなもの)、これがテーブルを上から見た図?で、絵に書いたお食事をそこに貼るのです(笑)
で、役者さんは紙に書かれた背景の椅子の前に立って(座って?)紙コップ持った役者さんにミネラルウォーターの瓶を傾けるという…
子供の頃のおままごと遊びみたいで、笑えるといえば笑えますが、二次元的演出なのすね、きっと(笑)

あと、背景がアニメだと便利なのは、天気を急に変えられることかな。
でも、私としては、それ、中型スクリーンでは美しくないから、あんまりメリットないと思うな〜
宮崎アニメみたいな色の多さと背景だったらそれもありかもだけど、浮世絵的二次元アニメと色使いだからなぁ…。
歌舞伎的に音で雨や風、時の移り変わりを表してくれた方がわかりやすいと思うのは、私が日本人だからだろうか…

うーん、私としては、アニメならアニメだけみたいな〜
せっかくの現代的試みを評価しなくてごめんね。
好みの問題だけど、アニメがあるなら、前でたまに役者さんが演技してくれなくてもいいかなって(笑)
その代わり、歌う時だけは、役者さんが舞台の右か左か中央で、思いっきり歌って欲しい。
アニメの演技にオケと歌手が見えるところで演奏してくれるという演出の方が好きかも(もちろん、そういう場面もありました)。

それは、多分、私が演技にあまり興味がなくて、音を聴きたい人だからなのかも。
役者が演ずる舞台を大切にするなら、役者さんがその本領を発揮して、ひたすら演技と歌と踊りに専念して、オケは見えないところにいてくれたほうがいいなぁ。
私の脳って、多分、あれもこれも処理できない不器用なところがあるので、役者がめまぐるしくアニメとすり替わる演出は、いくら、アニメが役者の特徴をきちんと模倣していても、頭の切り替えがしんどい。
実際、どんなにデキる役者さんでも、歌と踊りと演技、全てオール満点って人なかなかいないわけだから、ストーリーと演技は全部アニメに任せて、舞台の上は純粋な音楽会にしちゃうってのはダメなのかしら…。
じゃあ、アニメ映画と変わらないって?
そうでもないよ、生の楽器の音と生の声って、映画とは全く違います。

で、肝心のストーリーは面白かったのかって?
あんまり覚えてない(^◇^;)
昔から、どうして、ここでこういう演出するんだろうとか、どういう効果を期待してるんだろうとか、そんなことばっか気にして映画とか舞台とか観ちゃうんですよね…

私の大の仲良し

仲良しの満琉(ミチル)ちゃんのこと書きます。
満琉ちゃんは、日本生まれですが、外国ぐらしが長いので変わってるとよく言われます。
日本語の喋り方がおかしい…
毎日一緒にいる私の影響が大きいのかもしれない…ゴメンヨ。
見た目はそこそこ可愛い。
チャームポイントは、とぉーっても長い首、キラキラ美しい〜
先日、成り行きで、満琉ちゃんが音大の先生の前で日本語で唄ったら、「いい声してるね」って褒められた。
あれれ?日本語ド下手くそだけど、そんなこと外国人には関係ないらしく、声が明るくていいって、言われてた。
日本社会じゃ、みんなと同じじゃないから馴染めなくて、浮いちゃう子だったのにねぇ。
先生が、同じく同年代の日本人の娘さんがいるXXさんを引き合いに
「XXさんのところの子は、こういう声じゃなかったけどね」としみじみ言うので
「だって、XXさんとこのお嬢さんは、もっと身体細いし、小さいですからね。」と私。
そして、日本の女の子にも色々いるってことで、最後に
「XXさんのお嬢さんは猫ですけど、満琉ちゃんは犬ですし」と付け加えておきました。

…分かる人はすぐ気づいたと思いますが、満琉ちゃんは、私の津軽三味線のことです。
乾燥の超キツイ北京にずっといても、破れないでがんばってもらわないと困るという私のリクエストに応えて、ゆるゆるの高くない皮が貼られています。
日本人は日本でこういう三味線は持たないかと…
でも、全て安もんというわけではなく、棹だけは上等でズシっと重い(硬い)んです…
何故なら、私は花梨の棹を数カ月もしないうちにかなり擦りへらしてしまうような怪力女だから、硬い木でないと、棹をいちいち修理に出せるかいってことです。
普通のか弱い女子には構えたり、持ち歩くのに不便かも。
職人さんの言葉で言うと「この木は素性がいい」そうで。

日本人の三味線弾きに「?」な顔されるたび、「職人さんの名誉のために言うと、私の無理なお願いを色々考慮して作ってもらったので、こういう音なんですよ(^^;;」とはっきり説明してきましたが、曲や演奏技術ではなく、「音そのもの」って何をもって良しとするかは、本当に国や地域、文化、人それぞれなんだなぁと思います。
ついでに言うと、作ってもらった当初よりもっと皮はゆるくなってるだろうし、楽器って何よりも奏者の癖が染み付くんですよね。
ほんと、私、ほぼ毎日、弾いてますから…(そのわりに下手ですまん)
私の三味線の先生は、お立場上、否定的なことや主観的な好き嫌いは、あまりハッキリおっしゃいませんが「日本の三味線ぽくない音だよね」と私の弾き方も含めて客観的事実を淡々と…(^^;;
私のような人は、どういう音を目指したらいいんでしょうね(汗)

匂いも芸術作品

escapade
子供の頃、ニオイが苦手でした。
デパートの一階の化粧品売り場は地獄(今は覚悟して一旦足を踏み入れれば、そのうち慣れます)。
叔母が淹れてくれたお茶を受け取ると、ハンドクリームのニオイが湯のみに移ってしまうのか、非常に気持ち悪く、私は
「変なニオイがする(ー ー;)」と呟き続ける嫌な子でした。
特に昔の化粧品はニオイきついし、日本人は無臭が好きだよね。

でも、歳を重ねると世の中の製品にはいろんなニオイがあるとわかってくるのか、嫌ではなくなりました。
そういえば、昔飼ってたワンコは頂き物のシャネルの香水が大好きで、しょっちゅう、瓶をワザと倒してこぼれた液体を身に振りかけてご機嫌でした(笑)

ちなみに私は果物買う時、人目を盗んで、クンクン匂いかいで、匂いから味を特定して買います(嫌な客ですね…)
でも、イチゴなどは特に見た目がいくら赤くて美味しそうでも、匂いで甘いか甘くないか分かります(^_^)

ニオイって人の記憶と微妙に結びついていて、特定の匂いと特定の人或いは場所と結びつきますよね?
調香師が創る香水は芸術作品だと言われるのは、有る意味わかります。
匂いはある意味、色や音と同じで、イマジネーションが広がりますし、アロマテラピーとかの視点からみても、明らかに脳に働きかけてくるのでしょう。

ある男性はラベンダーやキンモクセイはトイレの芳香剤を思い出させるので、奥さんにつけてほしくない、嫌いと言ってました。
でも、最近の日本のトイレの芳香剤は「ブルーレット置くだけ」とか様々なアロマ系があって、石鹸や柔軟剤の香りとかもフツーにありますよね。

ちなみに、私の三味線の先生のお稽古場は、入ってすぐのところで独特の匂いがするのですが、あれは木の匂いなのですかねぇ?
私の中では三味線を弾く行為とその匂いは特定の結びつきがあって、別のところで三味線を弾いても、なんかその匂いを思い出すのです。
先生ご自身はそんな香りしないし、机の上はフローラル系の匂いなのですが。

ところで私は甘い香りが好きです。
分類で言えば、フローラル・フルーティーみたいなところでしょうか。

ただ、私はお金持ちじゃないので、滅多に香水は買いませんが、空港行くとつい、クンクン匂いかいで、遊びます。
昨日は、遊びが過ぎて、あまりにも長時間お姉さんに相手してもらってさすがに悪いと思い、一瓶買いました(うおぉ、無駄遣い)
ジパンシィの限定フレグランス「エール エスカパード」。
エスカパードとは、英語の“Escape”(エスケープ)を表す言葉だそうで、「逃避行」みたいなイメージよとお姉さんが教えてくれました。
ええ、失踪したい私にぴったりのネーミング。

香調:フローラル・フルーティ
トップノート: マンダリン、ホワイトピーチ、グレープフルーツの花
ミドルノート: ガーデニア、ローズ、キンモクセイ
ラストノート: セダーウッド、サンダルウッド、ムスク
引用…ジパンシィの公式ページより。

【2014年5月25日追記】
私が買ったものは2014年免税店限定の「Reve Escapade」でした。
エールエスカパードと同じ系列には違いないのですが…。
どうも、お姉さんが書いてくれた香りのノートと違うような気がすると思って外国のサイトを調べたら若干香調が違うみたいですね。

おそらく、
トップノート: ピーチ、キンモクセイ(Massoia woodという南国の木の樹皮らしいですが、モクセイの花のような香りが出せるそうです)
ミドルノート: ローズ
ラストノート: ウッディノート、インセンスノート(おそらくサンダルウッドなどの香り)

キンモクセイは香水にするのが難しいそうですが、上手に隠し味に使ってあって、トイレの芳香剤みたな匂いもしなければ、日本のお香のキンモクセイ(メーカーによって随分、匂いも違うけど)みたいな感じもしません。
限定品ということもあって売れてるようです。
男性がつけてても、平気そうな香りですしね。
【2014年5月25日追記】↑私はそう思うけど、やっぱり大人の男性はやめといた方がいいのかも…トップの甘いピーチが飛べばいいんだけどね。

これから、国際線乗る人はお土産にいいかも(^^;;
…って別に私、回し者じゃないけど、甘い香りベースで、こんなにスッキリしてて上品な香りはあんまりないな〜と思いました。

【余談】
化粧品売り場のお姉さん曰く、普通、人間の鼻は3つくらいのニオイ嗅ぐと麻痺してしまうのだそうで、いつも、コーヒー豆を瓶詰してお客様に嗅いでもらって鼻をリセットしてもらうそうです。
そういえば、麻薬探知犬の鼻を欺くため、ヤバいものをコーヒー豆で包み込むって話を聞いたことがあります。
でも、コーヒー豆の匂いはなぜ鼻をリセットしてくれるんですかねぇ?
うーん、でも、私は直接匂い嗅ぐとキツイので、かなり遠くから仰いで空気を嗅ぐためか、3つ以上の匂いでも行けるような気がします。
シュッってスプレーしなくても、瓶の口のあたりに付着している少量の香水でも十分匂いますしね〜