大晦日だろうが練習したいんです!

中国でも31日から1月3日頃までは休みですが、基本的に元旦よりも春節(旧正月)の方を重視するので、あんまり祝日だ~という感じがしません。
思えばこの10年、お正月をまともに過ごした記憶がありません…
今回も、もっとうまく立ち回っていたら、今頃、日本に帰れたかもしれないんですが、上手く調整できず、帰国は結局10日前後になりそうです。
あぁ、家族に申し訳ない…

さて、大学の方はといえば、まだ今学期が終了しておらず、1月初旬に試験があるので、基本的にレッスン室は朝8時半から夜8時半までだったら借りられるそうです。
そうです…大晦日だろうが、正月だろうが、私は練習したいんです。

お前、バカちゃうかと思われるかもしれませんが…
「弾く」ということは、「仕事」や「義務」ではなく、「生活習慣」なんだから、しょ~がないだろ、というのが持論です。
まぁ、でも、日本にいたら普通の人からは、私が「弾く」ことを職業としていない限り大目には見てくれないけど、ここだと誰も文句言わないから楽だわ~

でも、学内でバカは私だけじゃなくて、私の向かいの部屋に住んでいるフィンランド人のハオティエン君(京劇演技専攻の大学院生)も、「明日、レッスン室使えるのかなぁ」って、さっき私に聞いてきたし…
今、大学に残っている大半の子は、明日もきっと半日はレッスン室借りると思うよ。

ハオティエン君は笑って

「もしレッスン室借りられなかったら、部屋で練習しちゃうもんね~」

と言っていました(^―^;

「お~やれやれっ、大声で歌おうが踊ろうが、刀や槍を振り回してドスンドスンいおうが、私は気にしないからね!」

と言ったら、

「ボクも游鯉がじゃんじゃか三弦弾いても、気にしないからね!あの音気にいってるんだ!」

と言われちゃいました。芸術大学バンザイ!
Thanks ☆☆** v( ̄ー ̄)v**☆☆ Thanks

さて、今年もあと残り数時間になりましたが、よいお年をお迎えください。

私は風邪ひいてるんで、夜8時半まで弾きまくって、9時に寝ちゃうつもりです…
弾いている時はアドレナリンが出ているせいか咳も出ないけど、止めるとゲホゲホくるわ~
今年は初夢みませんでしたが、来年はいい夢みたいなぁ。
この際だから、師匠のCDでもかけっぱなしにして寝ちゃったら、師匠や兄弟子先生方と合奏している夢でもみられないかなぁ~~~

皆様もよい初夢をみて、その夢が正夢となることを心よりお祈り申し上げます。

中国の音大の先生も師走

おととい、今学期最後のトシミネ先生のレッスンが終わってから、風邪をひいてしまったようで、それが思ったより辛い…
関節痛むし、歯も痛いし、鼻が詰まって息苦しい~
一番いやなのが、耳が腫れてくると、聴音がぼんやりしてくること…

あぁ、多分、緊張の糸が切れちゃった~っていうんだろうなぁ。
ここのところ、トシミネ先生は忙しく、前々回のレッスンを直前にキャンセルされ、超ムカついていたのですが(中国の大学の先生にはよくあることで、若い先生もご年配の先生の予定に振り回されるので、本人悪気ないんですよね)私は私で、何が何でも今やっている曲を完成させないと困るので、先週はひたすら先生にメールを打ち、事務室に三弦持って押しかけました(^^;
当たり前ですが、普通、音楽科の学生というのは、普通の大学生と違って、大学に入ってしまう段階で、ほぼ完成品。
あんまり教えることなんてないので、先生によっては、ほったらかしです。
本人も別にレッスンなんてしてもらわんでもいい、と思っている場合さえあります。
でも、私しゃ、違うわけで…
拾った以上、教えることが無くなる(先生の教授能力の限界)まで、ちゃんと付き合ってほしい。
えぇ、私も悪気はないんですっ!
トシミネ先生も事務室で
「年末は、やたら報告書だせとか雑用多いんだよ~」
とパソコン打ちながら、私の質問に答えてくれました。
しかしながら、学期初めは「学期始めだから、やたら忙しい」っていつも言うんで、絶対、待っていれば、先生が暇になることなんてないんです。
申し訳ないけど、私の相手をしてくれる時間は、きっと誰かの時間が犠牲になるんでしょうねぇ。

ちなみに中国では自分のレッスン中にも、やたら、学生が出入りします。
だって、用事があっても先生がなかなかつかまらず、他人のレッスンの時ぐらいしか、捕まえられないんだもの。
で、先生もほぼ間違いなく、相手に「何曜日の午前中ならレッスン室にいるから来い」って言ってるんです。
(これは上海音大とか行ってた人もそうおっしゃっていたので、中国ならどこの大学でもそうなんでしょう)
先生はレッスン中でも模範演奏している最中でもない限り、携帯電話にだって出るしね。
で、気を使って音量下げてちまちま弾いてると「何で思いっきり弾かないんだ、それじゃ、練習にならんだろ」とか言うし。
「先生の電話が不便かと思って、気を使ったんでしょうが!がんがん弾いていいんですかぁ~」と言ってみたら
「聴こえなくて困ったら、手で合図するし、場合によってはオレが外出るからいいんだよ」って言うしなぁ。
で、外へ出て行ったと思って、中でお気楽に弾いていると、先生も聴いていないわけではなく、実はちゃんと聴いていて、
「今のは何だぁ? 誰がそんな風に弾けって言ったぁ?」って戻ってくるんだな、これが。
「仁王様出現」って感じで、突然、予告もなく戻ってくるからコワイ。

いやぁ、日本の音大の先生は、多分、そんなことしないよね?
まちのお師匠さんなら、なおのこと、お稽古中にいろんな人が雑用の用事を話しかけてきたら、後でねって言うと思うけど…

ちなみに、私は中国に来てから、性格変わったと思います。
私には、親が立派だとか、すごい人脈があるとかそういうバックもないし、自己主張しないと、生きていけないんだもの。

で、そこまで、しつこくしたからには、今学期、最後のレッスンでは、ほぼ流暢に弾けないと、さすがに先生だって頭くるだろうなと思い、先週は必死に三弦ひきまくりました。
そんなわけで、疲れがど~っと出たんだと思います。

あ、いろんなブログを拝見していると、皆さん、外観をお正月バージョンに変更しはじめてますね。
私も日本のお正月!みたいな外観にしたかったけど、日本の会社が運営しているブログを利用している訳ではないので、そういうデザインに変えられない…
日本の会社が運営するブログは、以前、外国から自分のブログなのに操作出来なくなって、不便なのでやめました。
だから、私のブログは単に日本の会社からサーバのスペースだけ借りて、自分で取得したドメインを利用して、自分で仕様を構築しています。

余音をコントロールする

おや、記事を書こうと思って初めて気づいたのですが、「よいん」と打っても「余音」って日本語で出てこないんですね。
日本の辞書だと「余音」は「余韻」に同じとあります。
いや~私は中国語的に見てしまうせいか、ずいぶん、違うと思うけど?

弦をはじく系の楽器は、猫が引っ掻いても音が出るもんだから、極めて簡単なイメージがありますが、私は弦を擦る系の楽器より難しく感じます。
なぜか?

弦を弾いてしまったら最後、弦を弾いた時の角度、速度がその後の音の行方を左右する…今更、修正できない

多分、弦を擦る系の楽器だと、初心者は弓を持つ手に力が入り過ぎるので、人によっては「ぎーこー ぎーこ」になるので、相当難しいと思われがちですが、力抜きゃ、案外誰でも音出せるんだけど…(もちろん、安定した音色を持続するのには、長年の訓練が必要なのは、どの楽器も同じですが)
でも、他人(特に素人の方)の眼にはすっごく、難しいことをしているように見えるので、下手でも許してもらえそう。

が…弾く系の楽器は、猫が引っ掻いても音が出るだけに、超簡単に見えて、トレモロとか連続して安定した音色で均一に弾くことの難しさは、他人に分かってもらい辛い。
下手くそがそれなりに下手くそに見えるだけならまだしも、「ど下手くそ」に見えてしまうような気がするのは私だけだろうか(^-^;

猫に二胡は弾けないだろうしなぁ。
そういえば、猫の寝息で、横笛が鳴ったという話を聞いたことがある(笑)

メロディをテキトーに弾くだけなら、案外、誰でもすぐに出来るのが、弾く系の楽器のいいところ。
でも、先生方のような余音を響かせるのに、一体、何年あれば足りるのだろうと思う今日この頃。
師匠を見ていると、ビブラートをかけなくてフツ―に弾いているだけでも、何でこんなに響くのか本当に恨めしい(^-^;
あ、また日本語の使い方間違ってるかも…

そういえば、ある筝の演奏家が、取材で写真を一枚撮らせてくださいということになり、
先生に一曲、演奏してくださいというのは、申し訳ないと思った取材者が


「先生、テキトーに弦を一本、弾いてみてください」

と言ったところ、

「そんなオソロシイことはできない…」

と言ったとか、言わないとか(笑)
一本の弦をぽ~んと弾くだけの難しさ、なんか分かりますよねぇ。