初めて三味線の一の糸を切りました。こんな太い糸(絹糸)でも切れるんだねぇとビックリしました。
いつもは切れる前、ちょっと弦がギザギザしてきたなと思ったところで、師匠に教えてもらったように糸の上下を変えてみたり、さっさと糸を換えてしまうので、切れたのを見たことないんですよね…
今回は、まだ大丈夫だろうとズルして使い続け、「本荘追分」を何度も弾いて、押しバチがマズかったのか、切っちゃったんだよね。
ちなみに、中国三弦の弦は、今ではスチール弦なので、一の糸(三味線でいう三の糸、一番細い糸です。)以外はペンチで切ろうと思わないかぎり、切れないです。
切れないけど、音が鈍ってきたら、換えるようにはしてます。
一の糸(三味線でいう三の糸、俗に一番細い糸なので子弦と言います。バイオリンのE線みたいな感じです。)は、習い始めの三ヶ月くらいの間は一日に10回ぐらい切ったかな~。
というのも、弦を打つ角度が安定してない上に、延々と力一杯人差し指だけで打ち続けるという体育会系の基礎練ばかりやらされるからなんです。
私が人前で弾く機会を自分で作らなければ、多分、今でも、様々なリズム打ちの訓練と、スケールしか弾かせてもらえてないと思います。
ははは、普通の大人はもうやる気なくすでしょうね…
やる人少なすぎて、誰も大人に教えた経験なんてないから、音大付属中学受験目指してるような教え方しか知りませんからね(笑)
確かに基礎さえきちんとしていれば、曲なんて簡単だからね…
でも、大人には技術(特にスピード)の限界があるので、理想通り打てるまで、そればかりやってたら、そのうち老衰で死んじゃいます。
ところで、一日10本も弦を消耗したら、安くない…
実際には、上駒で切れることは滅多にないので、下駒で切れる場合は、自分で弦の輪を作って一本の糸を二回使います。
それでも、一日5本も弦を消費したら、もったいな~。
今では、そういう力任せの訓練を集中してやるのでなければ、子弦が一週間以内に切れることはないという感じ。
でも人前で弾かなくてはならない場合などは、前日に換えて弦が伸びて安定するまで弾いておきます。
もっとも、絹ほど伸びて音程の狂いが著しいことはないですが。
そういえば、私、二胡の弦を切ったこと一度もありません。
人が切った瞬間は、見たことあるけど。
一ヶ月半か二ヶ月に一回の頻度で換えちゃうから切りようがないんですね。
ズルして弦換えずに弾き続けてると、ナナ先生に「音色が悪いわね、いつ弦を交換したの?」とバレちゃいます。
一体、どこまで耳がいいのかしらね。
三味線も糸換えずに弾き続けてた時、やっぱり師匠に
「その糸死んでるよ」って言われました。
糸代、お稽古用の悪い糸でも、よく換える人にとっては、安くないよね。
先生方は経費なのかもしれないけど、私とかは時間だけは音大生並みに弾いてるけど、仕事じゃないから経費にもできないし、それで上手くなってんのかと問われれば?だし…。
「でも、もし糸が切れそうにもないぐらい頑丈だったら、今度は棹が削れてしまうから、そっちの方が高くつくね~」と師匠に言ったら、
「そらそーだ」と師匠も相槌。
余談ですが、昔使ってた安物の花梨棹の三味線は、素材が悪すぎなのか、私が怪力すぎるのか、棹の角を指で引っ掻いて欠けてしまいました。
ずっと030030のかましとか、ちりちりを練習してたら、そうなってしまったのよね。
師匠曰く、「そんなことは滅多に無いけど…」と暗に怪力を示唆されました;^_^A
我ながら、いい音なんて全然してないのに、無駄に怪力使ってどうするよ、と思います。
この際、ばらしちゃいますが、私は腕力はあまりないのですが、手首から先の力は結構あるのです。
子どもの頃、魚が焼けすぎで身が硬くなってしまって、上手にほぐせないなぁと思いつつ、えいっと箸で魚の身をつまんだら、箸の方が折れてしまいました…
親に散々叱られました。
女の子なのに、みっともないって…
そういえば、私の今の紅木棹は、女性が持つにしては重いらしいです。
棹が欠けるのはもう嫌だと思って、棹だけはいいものにして、皮と胴をケチりました。
ついでに言うとバチも師匠のと比べてみて、少し大きくて分厚くて重いので、師匠には
「男でもキツイんじゃねーか…」
と今度はストレートに言われました。
いや、だって、重いほうが、力入れなくても重さだけで弦が打てちゃうから楽かと思って(^^;
あまり軽いと、例えばスケルトンのバチなんて、持ってるのかどうか忘れそう…
もしかして、中国大三弦に比べたら、何でも軽く感じるんでしょうか。