流血~~~

おバカな私は指、こともあろうに大事な左手薬指の指先を刃物でばっくり切ってしまいました。
いや~別に最近、ウツっぽくて、思いつめてしまったわけではない…
本日、今学期初のトシミネ先生の三弦のレッスンがあったから死にたくなったわけでもない(^^;
まぁ、確かに一小節弾いただけで、二つ三つ注意が飛んできて、相変わらず仁王様ですが…

あまりにスパッと勢いよく切ったので、全然痛くないんですよね。
感覚がマヒするんだろうね。

で、単にスパッと切っただけなので、しばらく押さえていたら、そのままくっついちゃいました。
でも、念のために液体絆創膏で消毒と補強しておきました。

液体絆創膏のつもりで、塗ろうとしていたものが瞬間接着剤だったので、あせりました。
わはは、お道具箱に一緒に入れておくから、間違えやすいんだっちゅーの…

液体絆創膏、便利ですよね~我々は、指や手に絆創膏貼れないし。

もう数ミリずれていたら、弦を押さえるのに不便だった。
今のところ、不都合なし。
神さまありがとう。

「演じる」+「奏でる」=演奏

ちなみに、私は子どもの頃から、演劇とか朗読するのは好きです。
コスプレとかも恥ずかしいとは思わない類の人間です。
普段あまり喋らないので(なついている人には別)、大人しそうで真面目そうに見える(らしい)けど、本当は言いたい事(表現したい事)いっぱいあったりします。
時々、ぼーっとしているのは、考え事(空想)しているからで、一日に何本か脚本みたいなものが頭の中で流れているからです(わはは…)
ドラマ見ながら、勝手に番外編を脳内で創り始めるのもしょっちゅうです(おいおい)

だから、演奏技術がない私としては、自分の演奏と空想(演じたいもの)があまりにもかけ離れているので、かなり凹みます。
理想は、例えば、もともと古典劇や語り物の前奏曲や前座で弾かれた曲であれば、そもそも曲自体にストーリーや特定の場面があるので、聴衆には、私自身がその役者に見えてほしいです。
そういう特殊なストーリーを含んだ曲ではない場合、単に「春」とかをイメージしただけの曲であれば、少なくとも私の脳内には、独自のストーリー(例えば、今日はXXさんと一緒に○○公園で花見しながらルンルン、小鳥ちゃんも出てきて合唱だぁ~)とがありますから、そのように感じていただければ幸いです。
でも、実際は私の脳内なんて他人には見えませんし、同じ会話でも人によって受け取り方が違うのと一緒で、勘違いもあると思いますので、少なくとも「春」を弾いて「冬」を感じなければいいと思います(^^;

だから、超絶技巧だけの演奏って、個人的にはあんまり好きじゃないんだぁ…。
単に手先が器用だったり、速いっていう基準は分かりやすいし、すごいとは思うんだけどね。
でも、それって、若い頃はともかく、歳とったらできないし…
そもそも、手先が不器用で速く弾けない人間の言い訳か…(^^;

過去記事で書いたような気がしますが、私の演奏は演劇なら棒読みに近いこと、しょっちゅうです。
手が自動化されていないので、脳内に必要なメモリが確保できず、中途半端な感情移入や演技は出来ない性質で、アガリが加わると更に、いっそ何にも加味しない方へ行ってしまうのです。
理想と現実の差が激しいので、いっそ楽な棒読みを始めてしてしまうんですな。
これが脚本や朗読なら棒読みする方が難しいよね?え?そうでもない?
ナナ先生には、理想があるなら、理想がない人間よりいいし(何かを表現したいとそもそも思わない手先だけが器用な音大生もいるらしい)、無理に心を空っぽにする必要ないって言われますが…

そう言えば、日本の先生は見た目の悪さ、演劇で言えば演技力の無さをほとんど口にしませんね。
そう思わないのか、思ってても生徒=お客さんで、遠慮して言わないだけなのか…
私が接してきた中国の先生方が、人前に立つことを前提とした人に教授している人たちだから、特にそうなだけなのかもしれませんが「難看」ってよく言うよな…
「難看」って、見た目が悪いことを意味してて、カッコ悪いとか、不格好とか、みっともないという意味ですが…「不好看」よりも、「もう見たくもないわ」「気分悪っ!」的な意味もあるんじゃないかと思うほど、日本人的にはキツイ言葉です~
例えるなら、「可愛くない」じゃなくて「ブス!」って言われているようなもん?

でも、後で聴衆にコッソリ裏で言われるより、レッスンで面と向かって言われておいた方が、ずいぶんマシだけどな。
っていうか…多分、プロを育てるのと趣味の人を育てるのは別物だから、甘くなるというのは分かるけど、趣味の人だってボランティア演奏とかするわけでしょう?
だったら、先生は言ってあげる方が親切なんじゃ…(^^;

でも、聴衆の層というのもあって、若い人はこう感じるとか、年配の人はこういう表現の仕方は嫌いとか、外国人はこういうの好きとかみたいに、あるグループじゃこういうのがOK(むしろ歓迎)でも、別のグループじゃそういうの絶対にNGってあるな…

演ずるのも楽じゃないね~。
だから、ステージに立つプロは、お客さんがお金払ってくれるんだろうね(笑)。

小指が痛い

決して、あなたが噛んだ小指がイタイわけではありませんっ!
…よくは知らないけど、そういう歌が昔、流行ったんでしょ?
後に寝物語で教えてもらいました。
私が生まれる前のヒット曲らしいですね。

で、私の左小指の真ん中の関節が何故痛むかと言えば、薬指の使いすぎが原因と思われます。
三弦を弾く時は、三味線よりも無理な指使いをしてます。
薬指の真ん中の関節は伸びたままで先っぽの関節だけ曲げることで、ギリギリ届く距離をしっかり何度も押さえるということをいつもしてます。
しかも、滑音という棹を滑ることによって出す音なんて、棹が長い分、滑る距離も長く、その間きちんと押さえてないと余音がコントロールできませんから、そりゃもう(私にとっては)大変です。
その状態が続くと、関係ない小指までひきつっている訳ですな。
小指は力抜いてればいいのに、そうはいかない。
薬指と小指は連動しちゃってるんです。
まぁ、人間の手は身体的にそういう構造ですし、子どもの頃から訓練して指の独立性が優秀な演奏家でもないかぎり、まぁ、こんなもんなんでしょうな。

いてて…
薬指自体は何でもないのに、小指が痛む。
指の独立性のために、いろいろ体操はしているのですが…よくなるんでしょうかね。

私は割と手が大きいので何とかなっちゃってるところがありますが、三弦の弦を押さえるポジションと言うのは、普通の大人が大人から初めてきちんと押さえられるとは思えないんですよね。
私は自らを実験台だと思ってます。
私に出来ることは、間違いなく中年以降の人でも習得することは可能だと思います。
私はかなり不器用で、才能ないくせに、努力だけで生きている人間ですから。
↑最初にこう言ったとき、先生の目が点になってたな。分かるよ…音大来る人なんて、謙遜や落ち込んでる時に「才能ないかも」と言うことはあっても、本気でこう思ってる人はいない(^^;
皆さん少なくとも、多少、人より楽に(早く)楽器が弾けるようになった経験があったり、人に褒められた経験があるものです。

あと、姿勢とかも、棹が長い分、小柄な女子には持ちにくいわなぁ。
「あそこが痛い、ここが痛いって私らはいつも言ってきたけど、そういうことは、おかしいんじゃないかと最近おもう。楽に出来る方法があるのに、改善する気がないんじゃないか」と先輩が言ってました。

先日、三味線の師匠に三弦持ってもらって、一番距離のある指使いを楽に押さえられるかと聞いてみたら、割と背の高い男性の師匠ですら「薬指じゃ無理だよ~」とおっしゃって小指使おうとしてたし。
ギターや三味線出来る人は、難なく三弦で自分がいつも弾いている十八番の曲を弾いてくれたりしますが、見てるとやっぱり、私のような指使いしませんしね。
自分の押さえやすい方法で押さえていらっしゃいます。
また、人によっては、やはり棹が長い分、音程がとりにくいらしく、音程低めになっちゃうみたいですね。

なんか、三弦の先生方は、普及しないことを嘆いているけど、よその国の伝統楽器を他国の人間があれこれ言うのもなんだけど、教育方法が間違ってんじゃないかと思わなくもない今日この頃。

身体的に恵まれていて(先天性)、環境に恵まれてて(幼い頃から基礎をきちんと叩きこんでくれる人がいたため、手がかなり拡がる)、財政的に恵まれてて(音大の学費が払えて、将来それで飯が食える)、なーんて人が、うじゃうじゃいるわけないだろう!(^^;
普及しなくて当然だ…