匂いも芸術作品

escapade
子供の頃、ニオイが苦手でした。
デパートの一階の化粧品売り場は地獄(今は覚悟して一旦足を踏み入れれば、そのうち慣れます)。
叔母が淹れてくれたお茶を受け取ると、ハンドクリームのニオイが湯のみに移ってしまうのか、非常に気持ち悪く、私は
「変なニオイがする(ー ー;)」と呟き続ける嫌な子でした。
特に昔の化粧品はニオイきついし、日本人は無臭が好きだよね。

でも、歳を重ねると世の中の製品にはいろんなニオイがあるとわかってくるのか、嫌ではなくなりました。
そういえば、昔飼ってたワンコは頂き物のシャネルの香水が大好きで、しょっちゅう、瓶をワザと倒してこぼれた液体を身に振りかけてご機嫌でした(笑)

ちなみに私は果物買う時、人目を盗んで、クンクン匂いかいで、匂いから味を特定して買います(嫌な客ですね…)
でも、イチゴなどは特に見た目がいくら赤くて美味しそうでも、匂いで甘いか甘くないか分かります(^_^)

ニオイって人の記憶と微妙に結びついていて、特定の匂いと特定の人或いは場所と結びつきますよね?
調香師が創る香水は芸術作品だと言われるのは、有る意味わかります。
匂いはある意味、色や音と同じで、イマジネーションが広がりますし、アロマテラピーとかの視点からみても、明らかに脳に働きかけてくるのでしょう。

ある男性はラベンダーやキンモクセイはトイレの芳香剤を思い出させるので、奥さんにつけてほしくない、嫌いと言ってました。
でも、最近の日本のトイレの芳香剤は「ブルーレット置くだけ」とか様々なアロマ系があって、石鹸や柔軟剤の香りとかもフツーにありますよね。

ちなみに、私の三味線の先生のお稽古場は、入ってすぐのところで独特の匂いがするのですが、あれは木の匂いなのですかねぇ?
私の中では三味線を弾く行為とその匂いは特定の結びつきがあって、別のところで三味線を弾いても、なんかその匂いを思い出すのです。
先生ご自身はそんな香りしないし、机の上はフローラル系の匂いなのですが。

ところで私は甘い香りが好きです。
分類で言えば、フローラル・フルーティーみたいなところでしょうか。

ただ、私はお金持ちじゃないので、滅多に香水は買いませんが、空港行くとつい、クンクン匂いかいで、遊びます。
昨日は、遊びが過ぎて、あまりにも長時間お姉さんに相手してもらってさすがに悪いと思い、一瓶買いました(うおぉ、無駄遣い)
ジパンシィの限定フレグランス「エール エスカパード」。
エスカパードとは、英語の“Escape”(エスケープ)を表す言葉だそうで、「逃避行」みたいなイメージよとお姉さんが教えてくれました。
ええ、失踪したい私にぴったりのネーミング。

香調:フローラル・フルーティ
トップノート: マンダリン、ホワイトピーチ、グレープフルーツの花
ミドルノート: ガーデニア、ローズ、キンモクセイ
ラストノート: セダーウッド、サンダルウッド、ムスク
引用…ジパンシィの公式ページより。

【2014年5月25日追記】
私が買ったものは2014年免税店限定の「Reve Escapade」でした。
エールエスカパードと同じ系列には違いないのですが…。
どうも、お姉さんが書いてくれた香りのノートと違うような気がすると思って外国のサイトを調べたら若干香調が違うみたいですね。

おそらく、
トップノート: ピーチ、キンモクセイ(Massoia woodという南国の木の樹皮らしいですが、モクセイの花のような香りが出せるそうです)
ミドルノート: ローズ
ラストノート: ウッディノート、インセンスノート(おそらくサンダルウッドなどの香り)

キンモクセイは香水にするのが難しいそうですが、上手に隠し味に使ってあって、トイレの芳香剤みたな匂いもしなければ、日本のお香のキンモクセイ(メーカーによって随分、匂いも違うけど)みたいな感じもしません。
限定品ということもあって売れてるようです。
男性がつけてても、平気そうな香りですしね。
【2014年5月25日追記】↑私はそう思うけど、やっぱり大人の男性はやめといた方がいいのかも…トップの甘いピーチが飛べばいいんだけどね。

これから、国際線乗る人はお土産にいいかも(^^;;
…って別に私、回し者じゃないけど、甘い香りベースで、こんなにスッキリしてて上品な香りはあんまりないな〜と思いました。

【余談】
化粧品売り場のお姉さん曰く、普通、人間の鼻は3つくらいのニオイ嗅ぐと麻痺してしまうのだそうで、いつも、コーヒー豆を瓶詰してお客様に嗅いでもらって鼻をリセットしてもらうそうです。
そういえば、麻薬探知犬の鼻を欺くため、ヤバいものをコーヒー豆で包み込むって話を聞いたことがあります。
でも、コーヒー豆の匂いはなぜ鼻をリセットしてくれるんですかねぇ?
うーん、でも、私は直接匂い嗅ぐとキツイので、かなり遠くから仰いで空気を嗅ぐためか、3つ以上の匂いでも行けるような気がします。
シュッってスプレーしなくても、瓶の口のあたりに付着している少量の香水でも十分匂いますしね〜

津軽三味線小山流50回記念公演

一週間だけ、東京に居ました。
その間、小山会の50回記念公演がありました。
そんなわけで、参加してきました。
まず、朝、会場の目黒パーシモンホール(都立大学駅下車)に行こうとして、この駅、急行は停車しないんですよ。
だから、学芸大学駅のホームで、鈍行に乗り換えようと思ったら、偶然、貢朋先生に「おはようございます、今日はよろしくお願いいたします」と呼び掛けられました。
わ~い、ラッキー会場まで迷わずに行ける(笑)
いえ、道順はすごく簡単ですが一年ぶりで心配だったので。
「私たち、もしかして時間ぎりぎり?」そんな感じで貢朋先生、歩くのはやい、はやい。
ワタシ、ぼーっと、「こんなものじゃないんですかぁ~」なんて言ってたんだけど
「この業界の人、なんか、やたら早いのよね」と貢朋先生。
確かに…遠くから来る人は何が起こってもいいように早めに家出てくるのと、ご年配の人は早起きだからなのでしょうねぇ…

午前中はリハーサル。
でも、席順はもともと決まっているしリハしても、結局、本番の席順、狂っちゃうんだよね(笑)
席順表に名前あっても、お休みされる方もいるし、何らかの都合でリハに来なかった人が本番来てたりするわけで…
ワタシ、だいたい、7段目か6段目だったのに、どうかすると5段まで下がれって言われたり、センター寄りになったり。
真ん中って…実は前と後ろのテンポがずれて聴こえて、ちょっと微妙な音響環境。
実際、本当にずれてることもあるので…
合奏「二上りメドレー」は誰だって弾けるスタンダードナンバーですから、うわ、凄い人数。
たまたま、後ろの方が足で微妙にテンポをとっている振動が伝わってきて、それがおそらく正しいものだったのと、隣の方が鼻歌で唄を唄っていらしたので(癖なのか、故意なのかわかりませんけど)、周りの音がわけわかめでも、なんとか弾けました。

ハニホヘドン50(民謡メドレー50曲)は50回記念Tシャツでの演奏。
ワタシ、Tシャツで合奏したことないんで、新鮮。
いつも着物だもん。
これって、もう、使うことないんですよね?
夫にあげちゃいましたが…

今回はやたら着替えてばかりで、すごく忙しかったです。
普段は会服といわれているブルーの着物を着っぱなしでいいのですが、白(クリーム?)の着物も着ないといけない。
師範の先生とかだと、黒も着ないといけない。
でも、みなさん、さすが、着替えるの早いんです。
ハニホヘのTシャツから白の着物に着替える時間、15分しかない。
でも、間に合う(^^;
それと、これだけ人数いると普通の楽屋使えませんから、小ホールが大部屋になります。
小学校の頃の着替えと同じですよね。
適当に人に見苦しい姿見えないように、着替えるすべを皆さん、おもちで。
レジャーシートと大きめの手鏡は必需品。

わたし、普段着の着物好きでたまに家でも着てますけど、半幅帯で済ましちゃいますから、お太鼓がきれいに結べなくて、半泣き。
楽屋がわりの小ホールを見渡すと、貢治会の治乃先生がいらっしゃったので、手伝っていただきました。
治乃先生いなかったら、じょんからの合奏、間に合わなかったかも。
ありがとうございました。
普段、先生と二人だけのお稽古だから、人とあまり会うこともないので、こういう行事でお会いできるのが楽しみなわけですが、本当に着替えてばっかりで、お会いできなかった先生もいて残念。
また、舞台袖から拝聴できた曲も少なく(私は小山貢先生と小山豊先生の親子共演と師範合奏曲「藍の段」しか聴いてません)、レビューできることはなにもありません…つまんないブログ更新でスミマセン。
余談ですが…リハーサルで家元先生は、合奏曲の「『藍の段』と『緋の段』云々…」とずっと言ってたので、次は「ハニホヘ段で…」って言っちゃったのがツボにはまって面白かったです。
漫才なら、「ハニホヘ・ドン」でしょ、ってハリセンが飛んでくるところでしょう(^^)

【注釈】「ハニホヘ・ドン」とは、76年~88年まで放送された人気番組のイントロクイズ「ドレミファ・ドン」にちなみ邦楽版のイントロ集として「ハニホヘ・ドン」と名付けられたメドレー曲です。
小山会の節目の記念公演でその周年数と同じ曲数が演奏されます。だから今年は50曲であります。
ちなみに、先生方のソロや太鼓と尺八だけという曲もあるので、その他大勢は実際40曲しか弾いてませんけどね。あなたは、全部、唄えます?ちなみに私は40曲全部、唄えません。何曲なら知ってたかって?それはナイショ…(^^;勉強します。
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