シンガポールから帰ってきました。

2日から昨日まで、うちの大学及びうちの大学の附属中の学生さんと一緒にシンガポールで開催されたある芸術祭のコンクールに参加してきました。
以下、お名前は、仮名です。

何しろ、一人20キロまでの荷物で、三弦専攻者は「三弦」も含めて20キロということになりますから、実質、13.5キロの荷物しか持てないことになります。
中阮専攻のユンちゃんが、中阮って何キロか計ったことないと心配して、私に三弦って何キロ?と聞くので6.5から7キロくらい(セミハードケースを含む)と答えてからは、安心していたのですが、実際に計ってみると、7.5キロでした。
う~ん、三弦は長いけど、重量は中阮に負けるんですね…
「すごいいい木を使った高い楽器なんでしょ」とユンちゃんに言ったら、「う~ん、そこそこ」との答えでした。

楊琴、古筝の子は手ぶら。
でも、羨ましいなというのは大間違いで、他人の楽器を借りて弾くというのは、ものすごいリスクをしょっているんですね。
古筝のミズキちゃんが言うには、「駒の立て方(順番)が違っていたので、こんなので弾けないわ、換えてよ」と抗議したらしいです。
楊琴のヒロシくんは「弦は錆びているし、駒が一つ欠けているし、こんなにボロイひどい楽器で弾けと言われたのは、生まれて初めて」だったそうです。
楊琴のルルちゃんは、前の子と同じ楊琴使って弾いたら、ずいぶん音程が狂っていて、頭にきたそうです。
楊琴は百本以上の弦が張られているので、調律に時間がかかるし、調律をきちんとしても、時間とともに狂い始めるので、プロの方のコンサートでも休み時間はいつも調律してますよね。
もちろん、別の琴に換えてもらったそうですが、こんなことなら自分の楽器を持ってこればよかったと嘆いていました。
(先生方に持ってこなくていいと言われて、皆、泣く泣くもってこなかっただけらしいです)

ちなみに、楊琴と琵琶と三弦は会場が同じグループとして扱われたので、私の前に2人の楊琴の子が弾くはずだったのに、やはり、こんなひどい状態で弾けないと抗議したようで、「君、繰り上がって先に弾いてくれないか」とスタッフさんに言われ、慌てて三弦を抱えて、部屋に入っていくはめになりました。

心の準備できてないつーの!
でも、ある意味、成績がよくなくても、楽器のせいにできる、トラブルのせいにできるというのは、いいのか、悪いのか…
(不謹慎ですね、ゴメンナサイ)