十八歳のピュアな夢

あけましておめでとうございます。皆さまの初夢はいかがでしたでしょうか?
というわけで、今回は寝て見る夢ではなく、リアルな夢の話。
ちなみに、中国語では昨夜、夢を「見た」とは言いません。
あえて直訳すると、夢を「つくった」と言います。
日本語の受動的な表現と違って、あくまで自分の脳が紡いているという主動的な表現ですね。

さて、日頃、大学生と一緒にいることが多い私です。
そうすると、必然的に「将来何になるの?」という、若い子ならごくごく当たり前の話題になることもあります。

苦笑せざるを得ないのは、たまに「游鯉は仕事したことあるの?」と真顔で尋ねられる時。
いや、これ聞かれるの一度や二度ではないので、よほど「しっかりしてなさそーに見えるのか、自分…反省」ってな感じです。
18の頃は公務員してました。
多分、あの頃が一番、きちんとお金を稼いでいたと思います。
実際、その後、学歴やスキルが高くなるにつれ、お金が儲けられなくなりました(皮肉だね~)
18の頃の夢は「大学に行くこと」だったなぁ。
20歳で勤労大学生になった後は、ついこの間までは、教員になるつもりだったけど、結局、なれなかったなぁ。
でも、向いてなかったのでよかったんだと思います。
文系の場合、研究を続けたければ、教員くらいしか道ないでしょ。

そんなわけで、今更「将来、何になるの?」と問われても困っちゃうんだよなぁ(^^;
君たちが思っている以上に、私の実年齢は高いのだよ…

子どもの頃から音大や芸術系大学の附属中に通い、この世界でやってきた子たちのすべてが、音楽家や役者になれるわけでもないので、みんなそれなりに挫折がありますが、若い子はいいね、可能性が多くて。
ミズキちゃんは筝を通じて、文化交流みたいな仕事がしたいと言ってました。
ウタちゃんは、何が何でも弾く仕事がしたいので、いくら給料が安くても、楽団員の路線を目指すみたいです。

さて、彼女らにしてみれば、私がひとつの楽器に専念せず、あれもこれも練習しているのがかなり不思議なようで「そんなに練習してどないするねん」と言われてしまいました。
「いや、合奏曲を作りたいから、いろいろな楽器の特徴が知りたいんだよ」と言ったら、
「楽団結成して、芸術監督にでもなるんか?」とさらに聞かれ(突拍子もないこと言うよね、若い子は…いや、彼女らが生きてきた世界では、こういう結論もありなのだろう)
「と…とんでもない、金も人脈も演奏の実力もなくて、どこの誰が私についてくるんだよ~」と現実を言わざるを得ない。

「別に、リアルで楽団結成しなくても、私の頭の中でできれば、それで十分」と付け加えたら
「そうか、游鯉は作曲家になりたかったんだね」と納得されてしまいました(^~^;

まぁ、作曲“家”ってのは大げさだが、やりたいことそのものは、間違っていないため、訂正していないので、そういうことになっている今日この頃。
で、この夢がかなったとしても、やっぱりお金は儲けられないのでありました…