初心にかえる

週末は日本の家のお引っ越しでした。
そんなわけで、先ほどまでネットに繋げなかったのです。
お引っ越しと言っても、隣町に越しただけなので、今までのところから10分くらいのところでしょうかね。
この何十年のゴミを処分しながら、過去を清算したような気分です。

前にお商売をしていたと思われる人から中古の家を買いました(買ったのは私ではないが…)。
で、何年かぶりに一戸建てというやつに住んでいます。
先の住人のお商売用の倉庫スペースをいずれ、楽器練習室にしてしまうつもりです。
今のところ、防音してないんでマズイですが、入口は玄関と別に出来るし、電話線、電源も別にひけるので、よそから人が何人か出入りしたとしても不便じゃないなぁと思っています。
今のところ、どの楽器にせよ、私が人に教えられるレベルを満たしてないので、自分一人で練習するだけのスペースですけどね。
死ぬまでに一人くらい弟子ほしいな~
でも、ある種のタイプの先生は「オレは弟子取らない、なぜなら、才能のあるやつは教えなくてもできるし、才能のない奴に教えても時間の無駄」ということおっしゃいますけど、私は自分の勉強のために、将来、弟子ほしいな(笑)
弟子がかわいそう(笑)

話はとびますが、日曜日、私のお師匠様の弟子である某先生の生徒さんたち(ややこしいな…)の津軽三味線の発表会を聴きに行ってきました。
私はどの楽器にせよ、一対一で教えてもらったことしかないので、プロの上手い人とかの演奏しか知らないんです…
だから、始めたばかりの人が一生懸命弾いておられるのを見て、すごいなと思いました。
もちろん、音もテンポも狂ってるんですが、続けられる情熱?がすごいなと。
でも、そういやぁ、二胡のナナ先生も、私の初期のころの音程の狂いにはほとほと呆れて
「私だったら、音程概念がなかったら苦しくて続けられない」って言ってたっけな。
同じか…(爆)

ところで、私は感動した後は、舞い上がってしまい、道に迷うという傾向があるようで、三味線のお稽古の後は、ほぼ毎回、電車乗り間違います。
(その原因は師匠の音の美しさにあるわけで、猫にまたたび、游鯉に師匠の三味線といったところでしょうか…他の人の三味線だとこうはならないんだけどなぁ)
今回は、初めてプロの津軽民謡の唄い手さんの声を、あんなに狭いスタジオで生で聴いたものだから(しかも、私の大好きなじょんから旧節)、舞い上がらない筈ありません。
夜の十時過ぎ、引っ越したばかりの自宅にたどり着けず、30分以上夜道を徘徊し、ついに諦めて通りすがりのタクシーに泣きつき、自宅の傍まで走っていただきました。
タクシーのお兄さんも「ボク、この辺詳しくないんですみません…ナビに住所入れてみて、さがしましょう」って、ホント、どうしようもないです。

三弦-海を越えて アジアから日本へ

東京芸術劇場で「三弦-海を越えて アジアから日本へ」というコンサートを鑑賞してきました。
これは東京発・伝統WA感動というプロジェクトの一つなのですが、昨年もこの関係でお琴や三味線を聴きに行ったかな。

さて、そもそも、何故、このコンサートに行ったかと言えば、
大三弦と津軽三味線の演奏があったからです。
そもそも、こういう楽器が合奏できるの?というのが素朴な疑問。
私はどちらも少し弾けるだけに、いちおう、その楽器の特性というものは分かっているつもり。
中国本土における改良の賜物の大三弦(今も進化中)と、日本に伝来して北のはずれに行きついた津軽三味線(今も進化中)は全然、違う音色だものね。
どちらかがメインを弾いているときは、もう一方は弾かないか、大人しく寄り添うように合わせるというのは、何だかわかる気がします。
どっちもがんがん弾いたらうまく融合しないものね。
「潮流にのって」というこの日のために創られた曲だそうです。
四回書き直したとか。
今っぽいお洒落な雰囲気でした。
都会の地下にあるレストランか何かで、壁には水槽がいっぱい並んでいるようなお店のBGMにしたら、なんか合いそうです。
(注:あくまで、私の感性では、こんな感じと言ってるだけなので、鵜呑みにしないでくださいね)

この企画、別に大三弦と津軽のためにあるわけではなく、
第一部では義太夫三味線、地唄三味線、長唄三味線などの演奏がありまして、
てっとりばやく、三味線音楽のいいとこだけ聴きたい人にはもってこいのないようでした。
琉球舞踊も見られて、ほんと、楽しかったです。
琉球舞踊の人の髪型と着物の感じを今度、真似してみようかな…
初めてみたのはモンゴルの三弦。
ほとんど、大陸の大三弦と変わらないような気がするのだけど、右手は竹の棒をピックにして弾くらしいです。
かなり素朴な感じがよかったですね。
だいたい、恋の歌か、馬をテーマにした曲が多いらしいです。

撥買っちゃった…

撥です

セールをやっているという相模原市の三味線屋さんまで行ってきました。
三味線本体を買ったお店ではないのですが、ちょっと見てみたかったので…

撥ってある程度の大きさの約束事はあるみたいですが、実際ほんと、いろいろな大きさや重さがあるものですね。
でも、ギターのピックとかに比べたら、値段が値段なので、あれもこれも買って使って試すっちゅーわけにもいかないのが辛い。
結局、どれがいいといっても、本人の手の大きさや好みと言う問題もあり一概にどれがいいとは言い切れないというか…
私は割ってしまった撥の大きさ、重さを基準に選ぶつもりだったのですが…
結局、前のよりちょっと高いものを買ってしまいましたね。
だって、握った感じが心地よすぎて
「もう、君を離したくない」というトレンディドラマでも言わないようなセリフを私に吐かせてしまったからです。
黒水牛台だそうです。
木のものが滑りにくいと聞いていたので、それも試してみたかったのですが、店頭にはなかった~残念。
商品になる前の握り部分を見せていただき、これに重りを加えるんだということを教えていただきました。

撥先もちょっと柔らかいかなぁ。
でも、私は硬くてピシッとした音より、ちょっと柔らかい音の方が好きなんですよ。
しかも、この鼈甲の色、すごく綺麗なんだよなぁ。

そして、重さをはかったら、170グラムもありました。
店では160グラムと言っていたけど、うちの秤ではかると170なんだけどなぁ。
演奏に使用する撥の重さの目安は
 女性94~131グラム、
 男性は131~169グラムが目安(何が根拠になっているのかな)だという記事もみたけど
えへへ、それがホントなら、私のは重め???
重い方が楽なんだけどなぁ。

世の中には重りを入れられないために、かなり軽くなってしまうスケルトンの撥っていうのも存在するみたいだけど、
80グラムしかないと、相当、叩かないと糸に負けちゃうんじゃないかなぁ…
アクリル製のスケルトン撥ってどういう音するのかなぁ。

あぁ…貧乏。
下手なのに、こんな撥持ってて恥ずかしいかもしれない。
君に恥ずかしい想いをさせないように、私は今日からがんばらなくては。
撥にも名前つけてあげるべきかな?