二胡LESSON103

相変わらず賽馬を弾いてます。
譜面を見ると、弾き始めたのが去年の9月ですから、私、1年も弾き続けてるんだ~
この曲って、皆が弾きたがる曲の割には、実はレベル的に大したことない曲なので(中央音大のグレード試験の3級…ちなみに9級が最高です)、結構、誰でもすぐに弾けるようになっちゃうんで、わ~恥ずかしいったら、ありゃしない。
1年経っても完成してない(^^;
まぁ、ナナ先生も、私に別の曲を弾かせても、結局、どれも似たりよったりのレベルにしか仕上がらないので、その程度のレベルでレパートリーだけ増えていくようなレッスンの進め方はやめようか、っていうことなんです。
技術的に一つ上のレベル行くように、とりあえず、暗譜しちゃってる賽馬を弾きつぶして、ありとあらゆる問題を解決しようということであります。
だから、馬はず~っと走らされてます…

今回の宿題は、たったの1から24小節まで。
もっと言えば、最初の一段(6小節)さえ、しっかりできていれば、あとの小節は同じパターンの繰り返しだから、とにかく6小節は完璧に弾いてきなさいとのこと。
1、最初の6(ラ)はフォルテシモで、音頭をハッキリと!
2、次の十六分音符の35(ミソ)は均一に。
3、6535(ラソミソ)の繰り返しは、どんなに速く弾いても右手と左手がキッチリ合うようにする
(私は速くなってくると、左手が一秒遅れるので、当然、雑音が入ります)
1から3までをそれぞれ一日、30分も練習すれば、ずいぶん曲の印象も変わる筈とのことです。

実は、二週間ほど、また日本に戻る予定なので、次のレッスンまで間があきます。

【余談】
今日は、わんこ不在。美容院で洗ってもらって、毛を切ってもらっているそうです。
私の音を聴いてくれる観客がいなくて、ツマンナイな~(笑)。

ところで、ナナ先生に「子どもの民族音楽オーケストラの指導とかに興味ある?」と聞かれました。なんで、そんなこと聞くのかなぁと思ったら、「もうちょっと腕が上がったら、そういうアルバイトしたら?」って勧められちゃいました。
ナナ先生が言うには、北京の小学校は結構、民族音楽教育に関心が高くて、学校にはたいてい民族オケがあって、子どもに教えたりするアルバイトがあるのだそうです。ほとんど習ったことない素人の子どもに教えることになるので、別に演奏のお仕事とかと違ってどこそこ音大出てるとかそういうこと気にしなくていいそうで…
多分、素人の子ども相手なので、腕は演奏家並みに素晴らしくなくても全然構わないけど、子どもに上手く教えられる人、という需要があるんでしょうね。
ナナ先生は今回、自分の演奏のお仕事の都合で、そういうお仕事をお休みすることになったので、ふと、「あなたの腕がもう少しあって、あなたも興味あるのなら、人に教えることは自分の勉強にもなるし、後任に推薦したのになぁ」って、そう思ったのだそうです。
あはは…なんか、私は最近「何のために弾いてるのかなぁ、目標立てようがないんだよね」って悩んでいるのが、何となく先生にも伝わっちゃって、私のモチベーション高めようとしてくださってるのかな?
そうなのよね、「先生」するのって、演奏家並みの技術と魅力は必要ないかもしれないけど、必要最低限の技術と魅力、プラス教える能力はいるからね…
私、(精神年齢低いから)子どもと遊ぶのは好きだけど、面倒見るのは苦手かも。
ちなみに、私は(使い道の全くない)高校の教員免許は持ってるけど、小学校はもってないわ~
自分が不器用だから、出来ない人の気持ちは120%分かるし、どうやったら出来るのかには人一倍、興味あるけどね。

ところで、私には、音程が狂ったり、弾き損ねそうになると(この段階では弾き損ねていないとしても)、とっさに弾くのを止めてしまうという困った習慣があります。
ものすごい「恐怖」を感じるんです。
何に対する恐怖か?
親や先生に叱られる(というより感情的に怒られる)恐怖です。
そういう癖がある人は、おそらく、子どもの時に散々、親や先生に怒鳴られてきた人みたいです。
でも、これって、後々、人前で弾く機会のある人にとって、致命傷になります。
ちょっとぐらい間違っても、本番では止まっちゃいけませんからね。
「その心理的な問題を何とかしなさい」と言われています。
ナナ先生だけでなく、二胡以外の楽器の先生すべてに指摘されていることなんですが…(というか、楽器が違っても、奏者が同じなのだから、基本的にどの先生にも言われることは同じなのです)
何かいい克服方法あるんでしょうかね?

私が子どもに教えるんだったら、絶対、「そこ、ほら、間違った!」って中断させないようにしようと思います。
↑これを繰り返すと、私のようにものすごい恐怖から逃れられずに止まる子が出来上がるのだと音楽教育の先生が言ってました。
でも、ミスった時に言わないと分からないというか忘れちゃう子、あるいは後で一度にいろいろ言われても、頭の整理ができずに混乱する子(要するに障害傾向のある不器用な子)にはどうしたらいいんだろうね?難しいねぇ~
自分が一度にいろんなことを注意されても忘れてしまう人間だと知っている今となっては、私はレッスンの核心部分では録音させてもらってますけどね。

満月に感謝

昨夜は中秋の名月、満月でしたね。
せっかく満月なんだから、満月の日にすると有効なおまじないでもさがしてみようかと思ってググってみました。
ちなみに、お願い事をする日は満月と新月がよいのだそうです。
満月には出来たことに焦点を当てて、感謝する
新月には、新しいことをスタート。

さて、昨夜、外から寮に戻ってきたら、なにやら二胡っぽい音がド~ソ~と聴こえてくる。
音量が大してないので、ちょっと遠くの方、すなわち、教学楼のレッスン室の窓を開けっ放しで誰か弾いているのが反射してるのかなと一瞬思いましたが、それにしては音色が悪い…
階段を上って行くと音量的に近くなってきたので、うむ?これは寮の誰かが弾いているんだと確信。
三階まで行ったら、ドアを開けたまま、留学生が二胡を弾いていました。
なるほど、超初心者だったので、ドア、窓を開けっ放しでも、この程度しか響かなかっただけですね。
でも、私も、やり始めた頃は、この程度の音色、この程度の音量しかなかった、あるいはこの程度もなかったんだろうな。

進歩のない自分に落ち込んでいる今日この頃ですが、本当の初心者よりは弾ける、その頃よりは進歩したということに、多少なりとも気付きました。
ここまで育ててくれた先生と、今まで弾ける環境があったことに感謝しながら、
お月さまにありがとうと言ってみました。

ずっと弾き続けられる環境がある才能か財産のある人が羨ましいなぁ。
音楽を勉強するって、お金がないと続けられないし(才能ある人には先生も無償あるいは破格の値段で教えるから関係ない)、お金つぎ込んでも必ずしもモノになるとは限らない。
ビジネスで英語が話せます、中国語が話せますなら、用途のある奴だと思ってくれる雇用主もいるけど、上手くもない楽器が弾けてもだれも喜んでくれない。
実に残酷…

二胡LESSON102

ここ1年ほど、私、スランプなんですわ。
というか、もしかすると、ここら辺が限界?

「速く弾けない」「右手と左手のタイミングがずれる」
右手だけ、左手だけなら、まだ、速く動く余地はあります。
両手でゆっくり弾いている時はさほど、手に力が入っているとは思わないのですが…
顕著なのは、例えば2321 2321というフレーズを弾きながら、音量を小~大、大~小に変化させようとするでしょ。
右手の弓の速度や使う弓の長さが変わっていくとする…
別に左手の2321 2321を押さえる圧力を変える必要ないですよね。
でも、右手が速くなるにつれ、あるいは使う弓の長さが大きくなるにつれ…左手に余分な力が加わってしまうのです。
現在、右手パワー全開状態でも、左手は淡々と2321 2321と必要最低限の圧力だけで押さえて、必要以上に弦から離れないようにしよう!というキャンペーン実施中。

私、もともと、子どもの頃から運動音痴で、不器用でした。
私の脳は、おそらくワーキングメモリというやつが、少ないんです(誰でも歳をとると、だんだん、物事を忘れっぽくなったり、何をするにも段取りが悪くなりますが、私は子どもの頃からそうなんです…汗)
私は、暗譜も平均的な人の倍、反復しないとできないみたい。
あるフレーズを覚えた後、その後たった一、二小節、削っただけで、後は全く同じというメロディを弾けと言われて、覚え直すのに、数時間かかります(普通、数分後に覚え直せますよね…)
なんで、テキパキ出来ないの!とよく叱られました(くすん、くすん)

この数カ月、あまりに変化のない私を見て、ナナ先生も、
「こういう練習をするのよ」とおそらく、日本でも中国でも、ここまで手取り足とり、教えてくれる先生はいないんじゃないかというくらい、「練習の仕方」を教えてくださいました。
口で言うだけじゃなく、こういうことなのよ、と見せてくださいました。
「分かってる?」とも言われました。
うぅ…昔から、本人は分かっているつもりで、やっているつもりでも、実際にできないから「私の言ってること、聴いている?」ってよく言われるのよね(^^;
聞いてるんだけど(子どもの頃は、実際には、空想の世界に意識が飛んでて、聞いてないことあったけど)、頭悪くて理解できない、っていうのが私の姿なんだと思う。
快弓とか速弾って、歳のせいもあるし、もう私には無理なんでしょうかね?

頭が普通の人より悪いんだから、何かを覚えるということを普通の人と同じ手順で同じ時間やっても、普通の人みたいに出来るようにはなれず、工夫がいるのかもしれません。
楽器を弾くって、たんなる身体の問題だけじゃなくて、脳の働きですから。

ちなみに、ここでいう頭悪いって、俗に言う頭の回転が悪いみたいな意味と思ってください。
だって、私、困ったことに、特定の分野に関して調べることが好きで、知識だけ蓄積されていくので、学歴だけは高いんですよね…(そういう先入観があると、賢い人と思われて、人の話をすぐに理解できると勘違いされるんですが、でも、実際、呑みこみがものすごく悪いので、聞いてないのか、と思われたりします…本当におバカなだけで悪気ありません)
あんまり、自己卑下してもしゃあないので、最近は、こう思うことにしています。
「指が一本ない人は、多少不便を感じるけど、代替手段が発達する。私は多分、頭の神経が数百本足りないんだから、普通の人より、おバカで当然。でも、何らかの代替手段が発達してきている筈」

【余談】
ナナ先生とは13時からという約束だったんで12時に家を出ました。
私、家を出て外にいると、携帯の音があまり聴こえないんですよね。
バスに乗ると、道路の音って結構うるさいし、いつも、何か音楽を聴きながら歩いているから、携帯の振動音なんて全然聴こえない。
同様に楽器の練習している時も、自分の音が大き過ぎて携帯の音なんて聴こえない。
(ついでに言うと、練習中は、人がすぐ傍に寄って来て話しかけると、飛びあがってビックリします…それくらい他のことが全く分からない)

ナナ先生のショートメッセージは
「もう、家出ちゃった?私、外にいて家に13時までに戻れそうにもないの、まだ家出てないなら17時からのレッスンにできないかな?」
でした。
13時にそのメッセージを先生のお宅の前で見ました。
が~ん
で、急いでその旨伝えたら
「分かったわ、返事がないから、もう出ちゃったと思ってたの。手続が思った以上に長引いちゃって…多分30分後には戻れると思う」という返信が帰ってきたので、その辺、ぶらぶらしてました。

で、ナナ先生が戻っていらしても、二匹のわんこ達が部屋の中でいろいろ悪さをしていたので、ちらかった床をナナ先生はとりあえず、お掃除。
ナナ先生がお掃除している間、ちゃっかり、わんこと遊んでしまいました。ぬいぐるみみたいで可愛い~

わんこって面白いですね。
私は自分の音が大嫌いですが(下手だから)、わんこにしてみると、そこまでヒドイ騒音や雑音でもないらしく、レッスン始まった途端、お腹をみせて寝ちゃいました(^^;
私と遊んで一通り興奮したから、眠くなったんでしょうね。
犬を飼っている人はご存知かと思うのですが、普通、犬ってよほど安心した環境下でないとお腹をみせたりしませんよね。
うわ~ここまで、だら~っと寝ていただけるなんて、喜んでいいのか悪いのか…