ところで、私は、間違えたり、音程やリズムが狂うと止まってしまう悪い癖があります。
練習ならそれでもいいのでしょうが、通しで弾かなければならない場合、困りますよね。
音楽なんて一秒後には消えてなくなる音の粒の集まりですから、ある程度のミスは目をつぶって次にいかないと、ブツ切れでは、いつまでたっても形が見えてきません。
ある程度の音程の狂いは、その場、その場で直すべきなのです(一流の先生だって音外すことあるわけで、それを瞬時に修正なさって素人には気付かれないようにしてるんですものね)。
でも、できない…
ナナ先生にいわせると、私は止まった後、1,2秒後には、最初から弾きなおすとか、まったく音程が分からなくなってパニックに陥るというわけでもなく、ちゃんと正しい音程或いは正しい旋律をすんなり繋げて弾いているのですから、瞬時に直せないわけがないといいますが…
ナナ先生も、日本人のそういう真面目で細かいところについて、「もし、あなたがもう少し若い頃からやってたら、あるいは日本で二胡が発展したらスゴイことになるわね」とおっしゃいました。
何でもナナ先生の知っている先生が、日本人と一緒に仕事をすると細かいことに厳しいので、驚くことが多いけど、出来あがりはやっぱりいいのでスゴイと言っていたらしく、ふと、私や以前教えたことのある日本人を思い出したのだそうです。
ははは…私はすでに中年、あと20年経ったらもう老年ですから「もし」は絶対にないのが本当に悲しくてしょうがない。
でも、日本で二胡が発展したら…って言う話はもう、ほとんど実現してると思うけどな。
日本の都会だと、大人に教えるのが上手な先生が普通にいると思うし(大人になってからやってる人が多い)、私程度なら、ちょっと習った人なら、誰だって弾けるやん…
「いちいち止まってたら、舞台に上がった時、困るわよ」と言われると、
「こんな腕じゃ、舞台に立てねぇよ」と後ろ向きにつぶやく自分がいてちょっとウツかも…。
やっぱ、もう、今からピアノか筝に転向するかな(笑)
これなら、少なくとも、音程だけは気にする必要はない…
でも、私は右手と左手が違う旋律をひいてて、同時に10個の音が出せるというのは耳がついていかなくて無理…
あうぅ、やっぱり二胡とか三味線じゃないと弾けないよう。
(でも、これだと、やっぱりヒドイ音しか出せない…)
天賦の才能と環境に恵まれた人が死ぬほど羨ましい…