二胡の民謡調ビブラート

どういう練習をしたら、二胡のビブラートが効率的に身につけられるかという解説をしてくれる本や先生は意外と少ない…
多くの天才肌の演奏家や先生は、そのうちできるようになるとしか言わないでしょうね。
ある二胡の先生のブログが面白いのでたまに読んでます。
そこの記事で、演歌、あるいは民謡みたいなビブラートという表現が出てきて、すごーくマスターしたくなりました。
これは二胡のビブラートのうち、一般的なものではないと思いますが、面白そうだな〜と。

冗談抜きで、私、三味線伴奏付きで、津軽民謡を二胡で唄ってみたいのですよ。
二胡がうまく弾けるようになったあかつきには、どなたか兄弟子先生に伴奏していただきたい…真面目な話。
だって自分自身が唄うには、声は低めで全然綺麗じゃないし、肺活量が超少なくて無理無理だから。
もっとも三味線の練習中は自分で唄いながら弾いてますが他人が聞いたら笑っちゃう発声と音程(^◇^;)
聞きたくなくても聞こえちゃった先生と家族だけが知っている…
ほんと、哀しい…

大人の二胡

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音色を言語表現できないもどかしさ

音色という抽象的なものを言語化するのは難しいですね。
音楽一家に生まれた人とか、3,4歳頃から音楽英才教育を受けた人は、その生きて来た世界でのスタンダードとされてきた音を自然に「いい音」と定義して記憶していくのだろうけど、そうでない私みたいな人は、正直、「何がいい音なのか」は分からないです。
それは、国や文化による差もあるからね。
音楽は共通の言語だみたいな言い方は嫌いです(^^;;
そんなわけないやろ。
まぁ、ライブで言葉通じなくても一緒に盛り上がれるみたいな意味なのでしょうけど、言葉と一緒で、本当に分からない人には分からないですよ。

さて、「いい音」が分からない私も、正確にはある程度「音色の違い」は分かります。

一番、困るのは、先生にどっちの音が好き?とか、この音色とこの音色の違い、分かる?って聞かれることですねぇ。
何となく違いは分かっても、先生方と同じフィールドで生きてこなかった私は、先生との共通の言語がありません。
なんと説明したら、先生が私の言わんとすることを半分以上理解してくれるのか察しもつかない…。
私が期待外れの受け答えしたら、先生は私のこと音色の違いも分からない才能ないやつ、あるいはセンスないやつ、ってことになるんでしょうね。

先日、三味線の先生に、こっちとこっち、どっち好き?って聞かれました。
あはは〜結果として、私が好きって言った方の楽器の方が安かったです(^^;;
(それでも、私の楽器が数本買えるけど…)
別に先生はそれが心外という感じでもなさそうで、そっちが好きという人が稀というわけでもなさそうだったのですが、本当はどう答えて欲しかったんだろう…
それとも単純に、最近は一般的にどういう世代、どういう層の人間にどういう音色がウケるのか知りたかっただけなのかな。

大勢多数の人に合わせるのがフツーの人間が社会を生き抜くコツですから、他人だったら、どっちを選ぶだろうというのをまず考え無いといけません。
それをうっかり忘れて、私ルールでもの言ったり、行動すると変人になります。
才能や権力ある人だけが我が道を行く権利、意見を言えるわけですから。
いつも思うのは、外国人や芸術系の大学出たような人は、そんなこと考えないんですよね。
皆さん、場合によっては根拠のない自信に満ち溢れています。
羨ましいです。

ぶっちゃけ、私は安い方の楽器の音色を好きと思うこともあるし、クリアでない音の方がいいと思うこともあります。
一般的に私はぼんやりした音の方が好きみたいなんですよね。
柔らかさや温もり、かわいらしさ、親しみやすさを感じるからです。
私の言う「かわいい」音っていう表現も、人によって受け取り方がまちまちで、本当に言葉って不便だと思います。

さるやんごとなきお方の御所望

8月下旬から落語の怪談のCDを聞くことにハマっております。
CDは図書館で借りて来ます。
毎年、夏になると、怪談、聞きに行きたいなぁと思うのですが、私は実は怖いの苦手。
だから、本当に怖い話は大嫌いですが、落語のように笑いあり、昔話の風情漂うものがいいんです。
新内のお師匠さんが出て来たりとか、風流だ〜

さて、先日聞いたのは「耳なし芳一」でした。
さるやんごとなきお方が、お忍びで近くまで来ていらっしゃって、あなたの弾唱を御所望だから、私について来いと言われ、着いて行って琵琶を弾く芳一…

ふと、家の近所の小さな墓地の入り口の門が最近開きっぱなしなことを思い出しました。
この辺、おそらく昔は畑とかだったのかもしれず、うちへ続く近道は私道ばかりで、その墓地も個人宅の敷地に昔からあるものと思われ、猫の額ほどのスペースに古びた墓石がちまちま並ぶ光景。
ううむ、今晩、鎧を来た人が、家の前で、
「さるやんごとなきお方があなたの三味線を是非…」と言ったらどうします?

しかし…私は未だにこの物語のどこが怖いのか分からない…
だって、本当にやんごとなきお方が真剣に演奏を聞いてくれて、喜んで涙流して、ちゃんとお礼までくれるんだよ?
耳を取られたのは、鎧の人には、お経を書き忘れた耳しか見えなかったからで、それも、わざとじゃなくて、自分の主に「耳しか居ませんでした、これが証拠です」という言い訳のために取って行っただけだし。
結果として、芳一さんはますます名声を得て、その後もお仕事いっぱいで、不自由なくお過ごしになったとか…

余談ですが、うちから遠くないところに、「怪談乳房榎」(三遊亭圓朝によって創作された怪談噺)のモデルの一つとされる古木もあったりします。
ちなみに乳房榎は特にこの一本がという特定のモデルがあったわけではないので、某地区のあちこちで祀られているみたいですが(笑)