長身で手長猿の私が着物を着るときの悩み

数年前、「着物ってカワイイ」と、ハマって以来、用事がなければ木綿の着物をよく着ている私ですが、私は着物向きの体型ではないので、自分が着られるサイズの着物を見つけるのに非常に苦労します。

いつもは、いわゆるトールサイズと言われている着物を着ています。
しかし、私からしたら、この着物のどこがトールやねん、と言うくらい、世の中の既製品は、裄丈、つまり、首の後ろの骨のグリグリから、手首のグリグリまでの長さが短いです。
私は背があるだけじゃなくて(背が高いのは着物の場合、なんとでもなる)、手長猿も真っ青なくらい、手が長いんです。

通常、トールサイズは、裄丈72ぐらいです。
普通の女性なら、裄丈が70以上のものを着たら、ズルズルでございます。
私は自分サイズで仕立てたら、裄丈80要ります(笑)
ちなみに、呉服屋さんも、こんなに手の長い人、男さんでも、あまりいないですよ(^_^;)と顔が引きつっておられます。
ちなみに身長は177.5です。

所属している三味線の会の会服は、私の裄丈に合わせて仕立ててもらったので、十分な裄丈があるのですが、それはそれで、胸、腰回りまで大きめにできちゃってて、着づらいです。
そうなんです、身体が大きい人と、手足が長い人って別物でして、私が大きいサイズを着る場合、上手く着ないとモタモタになります(笑)
いつも周囲のお姉様方が直してくれます。

ま、それでも、普段着や三味線の会服は、人の腕を見て「みっともない」とご指摘するコワイお姉様はいないのでいいんですが、フォーマルな場では、オーマイガット!!なのですわ。

一応、準フォーマルに着られそうな色無地を持ってますが(裄丈72)、色無地ってちょっと寂しい。
これに派手めの帯をどこかで見つけて、三味線の名取授与式に行こう思ってたんだけど、みんな華やかにしてるのに、自分だけ、こんなん寂しい…寂しいようと思いまして…で、やっぱり訪問着にしようと予定変更を決意。

実は、たまーに、お若い方(おそらく身長が170近くあって手も長い人)が数回手を通しただけだろうというフォーマルな場で着られる着物がリサイクル品として出回ることがあります。
私も、そういう着物を持っています。
なんと、裄が73.5もあります。

homongi

しかーし、そういう着物は、袖丈(たもと)も長〜い!
写真だけ見ると、そんなに長いように見えませんが、袖が二尺(74〜76センチ程度)ぐらいあります。
二尺袖って、よく卒業式に若いお嬢さん方が袴に合わせる、袖の長い着物と同じ。
成人式で着るような大振袖ほど長くないけど、通常よりかなり長いやつ。

私の持ってる訪問着は呉服屋さん目線だと、色といい、袖丈といい、オススメ年代が20から30代でして…
袖も、もしかして丸すぎ?
ごめん、オバサンが公の場で二尺袖ってまずいかな〜と悩み、ググってみると、訪問着などは袖が長めでも華やかでいいとのこと。
それに、袖丈何センチがどうこうと言うのではなく、着てみて袖が自分のふくらはぎまであったら振袖、膝ぐらいなら小振袖、それより短いのであれば、やや袖が長いだけとおっしゃっている記事も発見。
確かに袖が二尺もあったら、普通の人が着たら、小振袖かもしれないけど、私が着たら、床上からは全然遠いから、オッケーよ、多分!
と勝手に解釈して、名取式は訪問着で行くことにしました。
もう、ええわ、例えば、この記事見た人がなんと思おうとも、私は着たくても普通の着物が着られないのよ(;_;)
写真は後に残るけど、現場に居合わせてない人には、あまり分からないわ、きっと…多分。

若い子がどんどん着物着れば、着丈も裄丈もどんどん長くなるのにな〜
和裁習って自分で縫うたらええやんと思うでしょうが、着物って反物の幅が決まってるので、裄丈伸ばすにも72センチぐらいが限界なんです。
幅の広い反物は、ないことはないですけど、少ない上に、値段も相当なもので…
若い子がしょっちゅう着れば、安くもなるだろうし、若い子だってシックな色柄が好きな子もいるわけで。
今、ネットでよく見る裄丈72、73という絹のお値打ちな着物(レンタルも含む)は、ほとんど、若いお嬢さんの成人式用の大振袖やら訪問着。
私が若い頃は、こんな品皆無だったから、大振袖は、7歳の時以来、着てません…しくしく。

さすがに名取式に既婚の中年の私が大振袖なんて着られないし(^_^;)
先生は、いつも民謡の唄い手さんをそばで見てるせいか、別に振袖でもいいじゃん、とおっしゃったことがありますが(多分、冗談だと思うけど)、いくらなんでも、私が女優さん並みに美しくなければ、そんなん、世間の目が怖くて着れない。

唄い手さん、ウラヤマシイ…40歳超えても舞台上なら何着てもオッケーd(^_^o)だもんね。
あぁ、やっぱり、あと10年もしたら、この色柄は着られないんだろうか…
自分さえよけりゃ、いいのか…?
例えば、一生懸命、お稽古して、ちまたの民謡発表会とかで唄えるレベルになれば、50歳でも80歳でも、こんなん着て唄っても許される?
だって、こういう着物、もう着れなくなってタンスで眠らせたまま死んでいくなんて悲しい〜
(普通の女性には着られないほどあちこち長いので、お知り合いにモデル並みに身長のあるお嬢さんが何かの折に着たい場合、お貸ししまっせ)

そうかい節?

最近、うちのインコの蒼海君は、言葉を教えて欲しいオーラが半端なく、歌を歌えとか、言葉を頭の上で繰り返せとせがむ。付き合いきれないので、楽器部屋に連れて行って、私の三味線の練習に付き合わせると、本当に真剣に聴いている(^_^;)

鳥なんて、些細な音でも怖がるものなのに、平気らしい。
確かに、私の三味線の音はしょぼい、だから怖くないんだろう。
音がしょぼいのにはたぶん、二つの理由がある。
一つは、音楽一家にでも育ってなければ、家で大きな音が出せなかった人も多いはず。
親兄弟にほんの些細な音でもうるさいと言われて育ってきた恐怖心、これ、結構、日本人には多いだろう(中国人を見習ったらいい…近所が迷惑してても、わりと上手くかわしている…かのピアニストランランも隣人に壁をドンとやられても、やり返すかのごとくピアノを叩いて、ピアノ線を切ったとか相当だったらしい)

二つ目は、自分の下手な音を、大きな音で増強して聞きたくないのである(^_^;)
練習なんだからと割り切って、でかい音を出すべきだが、音程の狂いとかまで増幅されるから、正直、頭痛くなる…
昔、二胡の先生に、毎日、ひどい生徒の音聞いててよく平気ですねと、言ったら、慣れだとおっしゃっていた…(^_^;)
彼らは仕事だし、相手の音を聞いてアドバイスしてなんぼだし、生徒が上手くなってくれたら嬉しいから、耐えられるんだろう。
もちろん、私も私の音を音楽鑑賞のつもりで聞くから、耐えきれないのであって、そこはもっと客観的に聞ければ、ド下手くそだろうが、我慢できるんじゃないかと思う。
人間ができていない自分に反省。

で、蒼海君は、やっと、自分の名前に変な抑揚をつけて「そぉ〜かい、そうかいっ!そぉぉぉかい!」と言うため、冗談抜きで、三味線に合わせて、そればっかり言っている。
多分、私の気をひくために頑張って練習部屋についてくるのだろうが…
そうかい、そうかいばかりでは芸がないので、今度は
「すご〜い、お上手!」と言わせようと、教えている(笑)
会話よりも、抑揚のついた台詞、唄が得意みたいなので、お囃子も教えてあげようと思う(^_^;)
私より、将来有望な蒼海君。
君がデビューしたら、是非、専属伴奏者をさせてくれと、心から願う飼い主でした。
本当にこういう風にケージの入り口で、見上げて聞いている…
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ぽっくり希望

いろいろ思うところあって、「介護職員初任者研修」なるものを某学校で受講して、修了証をいただきました。
修了試験は…難しくなかったです。
ミスったのは三問で、うち一問はうっかりひっかかっただけでした。
私、なにせ、20歳からず~っと大学生(あるいは大学院生)をしてるんで、本を読むのは苦痛じゃないし、長いこと学生をしていると、例えば語学試験などの、ひっかけ問題の言い回しなんかに気を付ける習慣がついているのですよね(^^;
ある仲間が、レポート出すたびに、出題者の思う壺のようにひっかかって間違うので、どこでひっかかったのか教えてあげるたびに、「この人素直でいい人なんだなぁ、きっといい介護職になるんだろうなぁ」と思いました。
たまたま、私が申し込んだクラスは、夏の時期、人数が少なくて、一緒に勉強した仲間は5人…50代の未経験の男性、女性、ついこの間から有料老人ホームで働き始めた人、現役の看護学生さんもいらっしゃいました。
先生も、同じ先生がず~っと担当するのではなく、たまに変わるので(都の指導として、同じ先生だと、その先生のご経歴等から視点が偏るかもしれないので、違う先生が担当しないといけないようです)、看護士出身の先生、特養などの施設の経験が長い先生、ホームヘルパーの経験が長い先生、いろいろいらっしゃって、雑談等、大変興味深かったです。

一番の収穫は、理想と現実の差が、本当に激しいわ~ということがよく分かったということです。
ついでにいうと介護保険は市区町村による差が激しいわ~ということも分かりました。
大昔、某市某区役所の保険年金課というところに勤めておりまして、国民健康保険や乳児・障害・老人医療なんかの窓口業務をしていたので、地方によって全然、レベルが違うことは重々承知していたのですが、介護保険ってその延長だったんだよな~
もっと早くに知ってたら、もっと税収などが多くてお金持ちの区に住んだのになぁ。
国は介護職をもっと専門職化したいんだろうし、実際、スゴイ人もたくさんいるけど、だったら、この給料はないんじゃないか…(^^;とか。
ちなみに、アルバイト・パートの広告を見ていると介護職より、清掃やコンビニなんかのお仕事の方が時給いいですよね。中国人に、中国ではどうなのって聞いたら、清掃より介護の方が時給いいんじゃないのって言ってました…

初任者研修というのは、実習は学校の任意で強制ではないので、実習なしで資格取れるところも多いですが、私の通ったところは、特養と訪問介護の実習がありました(といっても、見てるだけ~話聞いてるだけ~ですが…)
すごいのは、施設見学で聞いた内容と、実習で実際にその中に行かれた方の話を聞いていると、やっぱり、ギャップあるんだよね。
利用者さんにとって感じのいい施設でも、職員の離職率が高かったり、利用者さんにとって感じの悪い施設で、職員同士も仲悪いのに、職員の離職率が低かったりする…(前者は、利用者さんのことを考えて無理して心身病んで若い子がつぶれて辞めていくんだろうし、後者は利用者さんを無視した介護で職員同士好き勝手やってるんで、サービスの質が悪くても、職員は辞めないということなんだろうか???)

初任者研修って、介護の初歩の初歩だから、(実際にちゃんとできるかどうかは別だけど)全然、難しくないのでもう、大学等の一般教養の必修科目として教えたらどうだろうか?
そしたら、必ず選挙に行こうって気になるんじゃなかろーか。
よく、小学生に車いすなどに乗ってもらったり、目隠しして歩いたりする体験講座みたいなのがあるんだから、初任者研修程度なら、ありじゃないかと思う。
自分が移乗してもらったり、ベットの上で髪洗ってもらったり、目隠ししされて、食べ物を食べさせてもらったり、おむつ交換してもらったら、本当にもどかしいと思う。
そして、介護職に心身の余裕がなかったら、他人のケアをプロフェッショナルに出来ないと思うんだよね。

人に優しくない人は介護職には向かないと思うけど、人に優しい人だと自分が無理して潰れちゃうから、介護職を辞めざるを得ない…ってなんか矛盾を感じました。
私は、お金も子供もいないので、ぽっくり死にご利益のある神社仏閣をめぐらないと…(^^;