二胡LESSON89

週末はナナ先生は外地(北京の外っていう意味、具体的に何処行ったか知らない)で演奏のお仕事をしていたので、お休み~
月曜日にレッスンに行ってきました。
さっき家に戻ったばかりというナナ先生、ワンちゃん達にご飯をあげていました(二匹をつがいで飼っているので、今、子犬が産まれて四匹います、賑やか)

【長弓】
キーワードは「呼吸」です。
皆さま、当たり前ですけど、よほど具合の悪い時でもない限り、自分が今、息を吐いた、吸ったなんて意識してないですよね。
ゴミを吹き飛ばそうとか、お茶を冷まそうとかしてない限り、ふーふー と故意にやることないと思います。
呼吸するように弓を使うことを目指してくださいと言われました。
ははは…これができたら超一流だよね(^^;
私の三味線の師匠の奥様は二胡奏者ですが、あるとき何かの拍子で二胡の話になって、師匠曰く「カミさんが、『弓を使う時は、目をつぶっていたら、今、推しているのか引いているのか、どこで折り返したかなんて分からないほど、滑らかに弾くことができるのが境地に達している人』だって言ってたな~」
で、試しに目をつぶって、ナナ先生の長弓をしばらく拝聴しましたが、たまに折り返した時、分かるかな。
でも、それは私がナナ先生の音をよく知っているからで、ほんと、まろやか~
ナナ先生の音は絶品のミルクティーを飲んでいる感じだわ~
ちなみに、私の音は温度間違えて、紅茶とミルクが分離しちゃってる飲めたもんじゃね~って感じかしら???

【音階練習】
ポジション移動、下手なんですよね、私。
特に一の指の音を引き終わって、下から上へ(音で言えば高い音から低い音へ)行くときに、次の音を小指が担当する場合。
小指の音は合ってるんですけど(っていうか、耳で聴いて合ってなきゃ調整するくらいの知恵はあります)、実際には虎口(棹に触れている人差し指と親指の間)が元の位置に戻りきっていないので、いつもそそくさと、321と指が戻っていくときに微妙に虎口も上げていきます。
そりゃ、マズイわな。

ここで、ナナ先生のアドバイス
「あなた、音程ばかり気にして、手の感覚を忘れてるでしょ」
これには、はっとしました。
そうなんですよね、私は音程外して人に笑われるのを人一倍気にするタイプなので、とにかく音を合わせようとするあまり、手の動き、手の感覚なんて感じたことないんです。
「目の見えない人ってさ、手触りで何でも当てるし、ものすごく手の感覚が発達してるでしょ?あれ、見習おうよ」
「なるほど~」
「人はとかく視覚と聴覚に影響されやすくて、あなたはまた人一倍、音程気にするから、脳がますます音だけ聴くことに集中して、手がどういう動きしているかなんて言う感覚、覚えてないでしょう?」
そこで、最初は音出さずに(弓ひかずに)、あくまで左手の動きだけの音階練習して、手から余分な力抜けてるなと思えたら、右手の弓も加えてみると、前よりはポジション移動の時に音がブチ切れにくくなっているかもしれないとのことでした。
確かに、実は三弦でも、最初は音出さずに、(右手はお休み、左手もまったく弦を押さえない状態)棹を上下行ったり来たりして撫でてろって言われますものね。
しかし、三味線の先生でそーゆーこと言った人はいないですね。
どうやって彼らは棹の上を自在に滑れるようになったのか、語ってくれませんね。

余談ですが、日本の三味線奏者は一般的に指スリつけてますよね。
人差し指と親指の間に指スリがあれば、棹が滑りやすくなるので、ポジション移動が楽です。
だから、三味線できる人で二胡も弾くという人で、指スリ使用される人もいるらしいとか、ちょっとネットで聞いたんですが…
二胡の棹にパウダーはたいて、滑りやすくするとかいう話も聞いたことありますが…本当?
よほど、激しく速い曲を弾くのでなければ、そこまでする?んて思っちゃいますけど…
ってか、私は普段、三弦弾く時に何も付けないので、三味線もそのまま弾いてることがよくあります。
よく弾けるね、と言われたことありますが、弾けますよ、そりゃ、夏で手が汗でべとべとでない限り、いつもやってることですからね。
でも、これも思うに、指スリをつけない状態は、摩擦抵抗が大きい筈ですから、中国人の方が力を余分に使ってポジション移動してるのかな?
で、普段そういう人が指スリなんてつけたら、滑りすぎちゃうよね(笑)

で、本題に戻りますが、人は見た目が8割とか9割と言われてます。
まず視覚に頼り過ぎてて、そのあと聴力がきて、その他の感覚が物事の判断に使用されるパーセンテージはもっと低いらしいです。
見た目がいいお料理見ると、よほど不味くない限り、「美味しい」と五つ星付けてしまって、実際には舌でどのように感じたかあんまり思い出せない人もいます(お料理関係の職に就いている人は別でしょうけど)
演奏も容姿がいいと、上手そうにみえるので、弾く前から人より余分に10点稼いでいる人もいますよね。
だから見た目が超普通なのに、演奏家や大学の先生になっている人なんて言ったら、そうとう、技術が優れた人なんだよね、とナナ先生は某先生のことを語ってました(笑)。
そんなこんなで、私は手先で感じる「手感」をおろそかにしていることを今更ながら反省しております。

ま、とにかく、私は明日から目が見えない人になります。
北島マヤがヘレンケラーを演じた時に、やった体験学習でもやってみるかな(「ガラスの仮面」というお芝居の世界を描いた漫画です)。

【賽馬】
相変わらず、これ弾いてます。あきてきたぞ~
私はプロの演奏者の演奏を100%のスピードとした場合、せいぜい85%ぐらいでしか弾けませんからね…

【春詩】
練習不足よ~と言われました。ええ、とにかく音符を弾ききるのが精いっぱい。
「春」と言っても、人それぞれ「春」は違うんだから、まずあなたにとっての「春」っていうイメージを先に明確にしてから弾きなさいよね~みたいなこと言われました。

【余談1】
二胡ケース
ナナ先生から、二胡のハードケースを格安で譲ってもらった。
ナナ先生はハードケース持って演奏旅行に行くのは、重すぎてイヤらしい。
まぁ、二胡は割と機内に持ち込めるからねぇ、ハードいらないんだよね。
近々またお引っ越しするそうなので、要らないものを整理している最中とか。
自分が今、メインで使っている二胡もハードケースに入れてるけど、これとナナ先生のハードケース比べてみたら、ナナ先生のケースの方が背負い勝手がいいので、貰って来ました~
私のは背負った時、3点で支える構造だけど、ナナ先生のは4点で支える構造だから、肩に背負った時の重さの感じ方がちょっと違う。

ケースが先生のお下がりなんて、何だか、ケースにナナ先生の空気の一部がつまっていたようで、嬉しい
↑こういうこと言うのは、アイドルの追っかけやってるオタクっぽい人ですかね。
ケースもお下がり持ってるだけでご利益ってないのかなぁ?

【余談2】
ナナ先生のお家のワンちゃん達は、いつもいい子なのに、週末ナナ先生がいなくてよほど寂しかったのか、うるさい、うるさい。
どうしようもないと感じたナナ先生はレッスンが終わるとそのまま、部屋の中で放し飼いにしました(もちろん、私は犬好きで平気だからOKってことで)
二胡を片付けている最中に、四匹が走るわ、走るわ、私にじゃれてくる…うおぉ~
こういう快感久しぶり…
で、喜んだワンちゃん、おもらししました(あちゃ~)
子犬、連れて帰りたかったよ。
もし、ここが日本なら、私間違いなく、もらって帰ってきたなぁ。
ポケットに入る大きさ。
ちなみにうちの父も昔、子犬をお得意先からもらってコートのポケットに入れて、2時間電車に乗ってしらばっくれて家に連れてきました。
ナナ先生もどうせ、あと1カ月もしたら、子犬はあげるか、ペットショップに売りに出しちゃうし。
かわいいよ~

生の音はいいよね

三弦は独奏は、よほど上手い人じゃないと、すご~くさびしい。
背景音楽があると嬉しいけど、二胡みたいな伴奏CDなんてもんは売っていない。
(そもそも、三弦楽曲だけを収録した演奏家の普通のCDすら、ちまたには売ってないのだ~)

だから自分でMIDI音源作りました。
なんと、二胡との合奏のつもりで起こしました。
どっちも旋律パートじゃん。
だからよく、この二つの合奏なんて無理無理って言われましたが、私は別に変だと思ってないもん。
私の師匠は、三味線で二胡の伴奏しますよ。
でも、私の場合は、あくまで三弦に主旋律弾かせたいので、二胡には、全く同じ旋律を弾くのではなく、よく似た旋律を追いかけてもらいます。

でも、私のパソコン音源では、二胡はないので、バイオリンで代替です。
バイオリンでも、よい音はしません(^-^;
音源どこで手に入れようか…
それとも、誰かに貸してもらって、録音してMP3に変換するか?

実際、どうするか、今のところ決まってませんが、もしボランティア演奏の日、予定が空いてたら、お友達(日本留学中)がはるばる遠方から来て、二胡弾いてくれそうです。
やっぱり、機械演奏より、人間の方がいいよ~
だって、私が機械に合わせるんじゃなくて、彼が私に合わせてくれるだろうし(^^;おいおい。
「いつか一緒に弾いてね~」と2年くらい前に言ったよーな気がするが、その時「いいよいいよ」と言ってくれたのだけど、ちゃんと覚えてくれてたんだね(T-T)感動。
もし、今回は都合つかなくても、また今度「いいよ、いいよ」って言ってくれそうとわかったから、なんか嬉しい~
でも、ちゃんとしたお礼できるように、私もお金持ちにならないといけないよね。
「なんじゃ、こりゃ~、いくら十数年二胡弾いてるからって、こんなにひどい素人の演奏に合わせられねーよ」
と思われないように
残りの日々、練習に励みます。
そもそも、この譜面、自分のパソコンで再生する限りは変じゃないと思うけど、実際に弾いたらどう感じるか分からないしな~
手堅く、筝に伴奏させる譜面書いて、中国古筝演奏者の友人なんて日本にいないから、和楽器の筝演奏者を捜して合わせてみるべきだったか???
↑でもこっちの方が絶対変だ

下手に弾けるぐらい上手くなりたい

仁王様のように優しいトシミネ先生(私の三弦の先生の仮名です)のレッスンでした。

「ちゃう!!!」
というのがおそらくレッスンで彼が一番使うセリフだと思います。

ある先輩に言わせると、言い方がきついので、やる気なくすそうですが、まぁ、あれぐらい言われないと私は身に付かない(動物と同じですみません)ので、いいけど。

「楽譜にどう書いてある?」と聞くので歌ってみせると、
「合ってんじゃん。でもお前が弾いてるのはこうだよ」とド下手な私の演奏をリプレイしてくださる(^^;

昔、のだめの映画を見に行って、へたくそな「ボレロ」の演奏が流れたとき、一緒に見に行った人が
「上手い人って下手に弾く(演技する)方が難しいんじゃないの?」と私に聞きました。
そんなことないよね?
「私の知ってる先生方は、皆下手なところをデフォルメして見せてくれるけど?」って言ったら、
そーなんだと納得してました。

ちなみに今日弾いた曲は、男女の恋の告白も自由でない封建時代、侍女が伝言を伝えるために、二人の間を行き来するため階段を上っている様子、というのがテーマでして(なんじゃ、こりゃですか?)
通常、侍女(少女)は優雅で軽やかに階段を上らなきゃいけないのに(ついでに言えば、二人の仲を取り持っているというちょっとしたハッピーな気分もある)、私の調子だと、階段でこけて落っこちていくらしい。
出だしは、少女が衣装をふわっと切り返して上り始めるべきところ、まるでロボットがカックンと急に振り返って、だ~あぁぁっと崩れ落ちてゆく…。
あんまり先生のモノマネがおかしかったんで、笑ってしまったら
「笑っている場合じゃない、音響効果的に、お前がそう弾いてるんだ!」
ゴメンナサイ。

どうも私はリズム感なくて…っていうか、中国の曲って弾きにくいよ~
頭で音符の長さの理屈は分かっていて、なおかつ歌えるのに、弾くと脳と手が合わない…ORZ
いや、トシミネ先生が傍で唄ってくれれば、ちゃんと合わせられるんですけどね(^^;
私は脳のメモリ足りないんだろうなぁ。
自分の心で唄う場合、唄う事と手の運動という二つの作業をして、それがシンクロしないといけないんだけど、メモリが二作業分確保できん。
だから、誰かにピッタリ合わせるのは一つの作業だから楽ちん。

そして一生懸命弾いている時よりも、ぼ~っとしていた方が、合ってたりするのはなぜ?
ありていに言えば、ぼ~っとしている時の方が余分な力が抜けているのでしょうね。
あんまり、私ができないんで(音大生はここまで頭弱くないし…)、先生、もう笑うしかないんですけどね。