お調子者だけど憎めない秋田荷方節

自分が弾いている楽器が人の声に似ていると言う演奏家は少なくないですよね。
多分、そのくらい上手い人になると、人と楽器が一体化してしまうので、自分の言いたい事を、自身の声ではなく、自身の楽器に喋らせることができるからなんだと思います…。

そういえば、「秋田荷方節」みたいな速度が速くて独特のリズムがあるものは、上手い人が弾くと、なんか、調子のいい男に口説かれているような気がするのは私だけ?
思いつく限りの言葉で、たたみかけるように「大好きだ~」と言われているような気がするわ。
「調子いいんだから、もぉ~」と思いながらも、気付いたら、いつの間にか付き合うことになっていた…みたいなね(私には経験ありませんが^^;)。

譜面どおりに弾いているけど、独特のリズムに欠ける弾き方をされると、
「私はXX大学出て、YY会社に勤めていて、年収がこれだけですが、結婚を前提にお付き合いしてください」と言われているような気がします(もちろん、こういう無難なのが好きという女性も多かろうが…(笑))

ちなみに、私が弾くと、せいぜい師匠の速度*0.8ぐらいの速度でしか弾けません。
私の弾き方を例えるなら「明らかに嫌われているのに、空気よめずに、しつこく付きまとうウザい男」…問題外ですね。

せめて、速度が遅くてもいいから、誠心誠意、自分の言葉で「あなたが好きなんです」と伝えられる好青年になりたいなぁ。

あぁ、「秋田荷方節」弾きながら、そんなこと思っているのは、私だけ?