発表会で困ること

確かサザンの歌だったような気がしますが「恋人は美味なる多面体…」というちょっとエロティックな妄想が膨らむ歌詞がありましたね。
ところで、人間の顔って複雑な多面体だと思いませんか?
しかも喜怒哀楽があるので、一秒と同じ形状を維持してくれないし…
どうして、皆、人の顔をきちんと覚えていられるのか、私には不思議でなりません。

「相貌失認」という人の顔が覚えられない、見分けられない脳の機能障害があります。
先天的なものと事故等の後遺症として現れる場合があるらしいです。
私の場合、そこまでひどくありませんが、人の顔を覚えるのが超苦手で、そういう人の気持ち、半分くらい理解できると思います。
自閉症の人とかも、服装や髪形変わると同一認識できないといいます。
(大多数の人は、モノを見る時と人を見る時に使う脳の場所が違うらしいですが、自閉傾向の人はモノを見る時も人を見る時も同じらしいです)
ひどい人は家族の容貌もはっきりしないらしいですが、私はそこまでひどくないからね…

何が困るかって、皆、同じ紋付袴、着物などを着ている場合、誰が誰だったか顔と名前を一致させるのに苦労するということです。

う~ん、顔は、覚えようと思って多方向からジロジロ何十分も見ないと、覚えられません(多分、それも失礼な話でしょ?)
しかも覚えてもすぐ忘れるという…
普通は、顔を覚えようと思ってなくても、話を聞きながら、何となく顔も覚えてしまうのですよね?
私もマナーとして人の顔を見て話を聞かなくてはならないということは知っていますから、話し手の方を見ているとは思いますが、実を言うと、顔を一生懸命見れば、顔の筋肉の動きを逐一、追うことになり、話の内容が分からなくなってしまうので、話を真剣に聞いてる場合は、目の焦点が合ってない可能性大です…。
近しい人だと、何度も会うし、いろんな角度からその人を見ているし、喜怒哀楽いろんな顔を見ている筈なので、いちおう顔を覚えているということになるのでしょうね。

でも、年に数回しか会わない人の場合、声を聴けば、その人の声とか話し方の癖等で名前と一致させられますが、何が困るかって、相手が黙っていたら自分からは気付かないこと…

よく、お友達などが、空港やレストランで俳優に会ったとか言うことがありますが、私はそんな経験一度もないよ~
「さっきの人、女優のXXさんだよ」と人に言われて、初めてそうだったんだと気付くというか…その頃にはその女優の姿はナシ…
例えば、能年れなちゃんが東京駅にいたとしても、海女の恰好していてくれなきゃ気付かないでしょうね。
おそらく、年に何度も空港や劇場に行けば、絶対、知名度のある誰かを見ているんだろうけど、私は気付きようがないのです。
外国の俳優さんなんて、とりわけひどく、ほとんど同じに見えるし(笑)

そんなわけで、写真が手元にある場合は、事前に眺めるとかして「対策」をします。
でもFBなどでいつも写真を拝見していても、いざ、自分から声をかけようと思うと確信持てず、周囲のお弟子さんがXX先生って呼んでいるのを柱の陰からこっそり確認してたりして…

私は人間に対する関心が薄いのか、たんに視覚認知能力が弱いのか、本当によく分からないのです。
ちゃんと人の話は覚えていたりするんだから、人間に対して興味がないとかそんなことはないと思うのです。
でも、無視されちゃった人にしてみたら、「私のことどうでもいいと思ってるんでしょ」って、思うよね、やっぱり。

ちなみに、普段、知人に気付かなかった時などは、「視力悪くてごめんね~」と謝っていますが、本当は両目の裸眼で1.0見えていたりします。
実は、今は右だけ視力悪くてコンタクトを入れなければ0.1ぐらいしか見えてないこともありますが、通常は両目で見ているので、1.0が普通に見えている筈ですが、もしかすると「立体把握」がおかしいのかもと思わなくもないです(^^;

子供の頃は、もっと視力がよくて、普通に1.5の視力があるにもかかわらず、ものすごく目を近づけて本を読むので不思議がられていました(知らない大人は私のこと近視だと勘違いしていました)。
目の機能としては十分見えているのに、脳がうまく把握できなくて、顔を近づけちゃうんでしょうかね?
自分でもこの奇妙な現象は謎なのです。

というわけで、初めてじゃないのに「はじめまして」って言ったり、付き合い短くないのにこちらから気付かなかったら、本当にごめんなさい。

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