ミニスカートで座って楽器が弾けるか?

本日は、チャイナドレス風のミニスカートという服装でしたが、
誰が見ている訳でもないので、いつもと変わらないフォームで練習していました。

ここで、説明が要りますよね。
いつもと変わらないフォームって???
私は女子に聞きたいのですが、膝を閉じたまま、二胡とか三味線、弾けますか?
私は弾けません…
以前、地唄三味線の手ほどきを少しだけ受けた時に、お師匠さん(女性)は、
「日本の女の子は股ひらくと子どもの頃からお行儀が悪いってしつけられているものだから、無理やり閉じているけど、これだと力入らないのよね。その点、昔はみんな和服だから、げんこつ一つ分くらいは隙間があっても、みっともなくないから良かったのだけど、今の人は困るわよねぇ」

そうなんですよね。
中国の二胡のテキストとか見ても、結構、楽に膝がほんの少しだけ空いている写真ありますよ~
その方が自然に弾けると思う。
膝をぴったりくっつけると、重心がうまくとれないし、特に三味線系の楽器は角度が変わってくるので、かなり竪に持たないと棹が倒れちゃうよ~
以前、チェンミンさんがテレビで二胡のレッスンしているのを見て、
きちんと膝を閉じて座っているのはすごいなぁと思ったものです。
視聴者が日本人っていうのを意識したのか、長年日本にいて、そういうスタイルでも弾けるようになったのか、どっち?

ところで、津軽三味線を弾く男性は、舞台では和服で袴だから、結構、膝を開けることができますよね。
同じスタイルで女性が弾いたら…はっきり言って見たくないですよね…
私の津軽三味線の師匠は男性なので、椅子に座っているときは、膝の間はかなり開いていて、かかととかかとをくっつけるような感じでお弾きになります。
それを私がやったら、これ、ひどい恰好でしょ?
実は私はかなり長身で腕も長く、師匠と私は身長が同じなので(体重は絶対に違う!)、実は師匠のように構える方が私には自然なのです…
でも、これをやっちゃ、おしまいですね(笑)
師匠に女の私はどうしたらいいんでしょうねと文句を言ったら、ああでもないこうでもないとご自身の膝をあわせたまま、いろいろ試してくださいましたが、すごく弾きにくそうでした(もっとも、男性と女性では身体の構造上の違いがあるのでもっと弾きにくかったのかもしれませんが…)

ちなみに、中国三弦のスタイルには、大きく二通りありまして、一つはギターのように足を組み、楽器がどっちらかと言うと右寄りになる姿勢(ご年配の方や中国音大の方に多いかも)、もう一つは足は組まずに楽器も中央寄りになる構え方(中央音大の方に多いかも)です。
でも、足を組まない構え方ですと、やはり膝をまったく開けずにというわけにはいかないので、皆さんだいたい舞台ではロングスカートですわね。
チャイナドレスで、足を組んで弾くと、実は横から見た時、ちょっとエッチに足が見えるわけですが…(私はこれで弾いちゃってます…)
琵琶の人も足を組む人多いですから同じですね。
でも、ミニスカートはまずいでしょ。
ところで、中国三弦の先生も男性なので、私としては講義の時は、絶対に長いスカートを穿いていきますが、若い学生さんの中にはチョイ短めのスカートの子もいたりします。
でも、先生は全然気にしてないみたいね。慣れているんでしょう(笑)
そういう自分も、突然、先生の予定変更があって、「大学内にいるなら、今からレッスンに来い」と急に言われ、その日は短いスカートだったということがありました。
ミスった私の膝を先生が無意識に叩いた瞬間、手が生足に当たったわけですから、先生も一瞬、「わ、しまった」と思ったみたいです(笑)。
お互いに悪気はないので、まぁ、どうということもないのですが…

ある演奏家(女性)の先生は、舞台は高いところにあるので、場合によってはスカートの中が見えてしまいかねないので、そうとう気をつけているとおっしゃってました。
やっぱ、ロングスカート穿いて、下はどういう恰好しててもいいというのが、弾く側としては、やりやすいのだけど。
着物の場合、げんこつ一つ分くらいは膝を開けてても問題ないのだろうけど、私的にはバランスをとるために、もう少し開きたいです…

三味線の師匠に「男装しちゃだめですか?」と真面目に聞いたけど、「バレるだろう!しかも、控室どうするんだよ!」と却下されました。
もっとも、舞台に立つ機会なんて今のところないので、そんな心配も必要ないんですけどね。
昔の女学生風の袴が舞台での正装になったらいいのになぁ。

私は大柄な女子の方に本当に聞きたいです。
どうやったら女性としての見た目を損なわずに、バランスよく楽器持てるんだろう…
もちろん、重心をきちんととって、肩や腕に負担をかけずに、手が自由に動くというのが大前提です。

ちなみに今日の私のレッスン室での姿は人にはお見せできません。
あれはロングスカート穿いていれば、まぁ、どうってことないわけですけど。

楽器関連持ち物、日中比較

そういえば、日本人の楽器関連の持ち物ってお洒落ですよね。
そういうものに日本人って結構、こだわるような気がしますし、そして楽器屋さんもそのようにお商売しますよね。

例えば、楽器ケース。
中国人が持っている物ってダサいというか、とにかく黒とかフツ―で種類が少ない。
中国製であっても、外国へ輸出するために作っているものは、色も豊富。

二胡とかを収納するするとき、田舎の中国人だったら、松脂が弦に触れるのを防ぐために、フツ―のタオルとかを弓と弦の間に挟んで、フツ―のケースにしまうだけでしょうけど、日本の楽器屋だったら、お洒落で可愛い専用のカバーとか売っていたりしますよね。
専用カバーを買うのがもったいないと感じる人は、お洒落な手ぬぐいとかを使っている人もいますね。
お洒落な手ぬぐいも高いと感じる人は、それこそ、百均の可愛いバンダナとかもありですね。
ちなみに、私は某楽器店の可愛いカバーを使用してます。
いずれにしても、フツ―の白のタオルっていうのはあまり見ないな~

それから日本の三味線も胴かけ、長袋、撥ケース、どれも種類が豊富でお洒落です。
先日も、大学の姉弟子に当たるウタちゃん(仮名)が、レッスン室で私の三味線の胴掛けを見て「かわいい~!どうしてうちらの三弦には、こういうのあらへんのやろ、あったら、もっと三弦弾く女子が増えるのに!」と憤慨していました。
ちなみに、私の胴掛けなんて、皆さんがわざわざ買ったり、注文して作るようなお洒落なものではなくて、楽器屋さんがおまけでくれた花柄でっせ。
長袋は、紫に小花柄の紐だったりしますが、これも三味線買ったときにセットにしてあげると言われたもので、単独で買う場合には、さほど高価な部類のものではありません…
でも、中国三弦なんて、どんなに高い楽器を買っても、何もおまけについてこないなぁ…
棹についた汗などをふき取るために、三味線だと皆さん、つや布巾や手ぬぐい使われますが…
まぁ、楽器店の名前入りのつや布巾もあれば、自分の手ぬぐいという人もいますね…
でも、やっぱりフツ―のタオルっていう日本人はあまりいないような…
タオルであっても、キャラものだったりしますよね。

そうそう、日本だとコンパクトで持ち運び便利じゃないと、お稽古ごととして流行しませんから、軽量で便利なケースというのも豊富です。
中国なんて、リュック式のものは一生懸命捜さないと見つからない。
楽器店をはしごして聞いて回るものの、「そんなもの、ねぇよ」とぶっきらぼうに言われることも多い。
作れば音大生にそれなりに売れると思うのだが、そういう気は全然ないらしい。
我らが三弦専攻の学生さんたちは、でかくて重い楽器を片方の肩だけで支えるのは辛いので、背負えるようにと自分でもう一つ紐をつけたって子が多いです(不格好だ~)
最初から、背負えるようなソフトケース作ってくれりゃいいのにさぁ…

そうそう、私は二胡の駒の予備をあざらしの形をしたコインケースにいれているのだけど、先生に「なんとまぁ、かわいい~いいなぁ、私も欲しい」と言われました。
これ実は、3個で200円のガレージセールだったりします…

それから、琵琶や三弦、古筝系の楽器を弾く子は、爪が必要になるわけですが、爪を入れておくケース、私はお菓子のちっちゃな缶を使用しています。
以前、キティちゃんの缶に入ったクッキーを姉弟子にお土産としてあげたら、爪入れにしてくださっているようです(^^)
大きめの缶には、弦や音叉とかいろいろ道具をしまっています。

三味線の撥は、昔は手ぬぐいに包んだみたいですが(私のお師匠さんがそう言ってました)、今じゃそんなことしないので、包み方を忘れたとも言っていました。
三味線屋さんで、お洒落な和柄の入れものが売ってますからね。
また、オーダーで使い勝手の良いものを作ってくれるというのもあるようです。

いずれにしても、中国では、あくまで、使えればいいじゃんというものがあるだけで、「楽しむ」という考え方はないのでしょうね。
もっとも、中国の都会では、ピアノ、ギターなどを趣味で楽しむ人はいるでしょうけど、三弦を趣味でやってる人ってあまり聞いたことないしなぁ。
まぁ、芸人、演奏者、先生、音大生という身分でやっている人ばかりだよね、今のところ。
地方出身の先生が「僕らが子どもの頃は、地元では音楽なんて飯を食うためのものだったから殴られながら必死にやったけど、今じゃ、趣味っていうのもありなんだね」と言ってたなぁ。
これから、そういう楽しむためのグッズっていうのも出てくるのかな…

初見得意ではありません…

初見で弾くのは苦手ですというか…ほとんどド素人…

本日、三弦の講義の一日目。
前学期はコンクールのために、分相応の曲を弾かせたけど、地道にもっと技術を固めていくような基礎の曲を弾かないとね、と先生がおっしゃり、
かなり優しい曲をくださったのですが…
初見じゃ弾けないんですよ。
「お前、まさか、ドレミがどこの位置にあるのか分かってない…みたいだな(汗)」と呆れられました。
こういう奴は音楽科の学生の中には絶対いないと思います。
みな10年以上かそれに近いくらい弾いてるわけで、留学生だから、多少能力が劣っていても先生が引き受けてくれただけだしね。

二胡とかやってる方は分かると思いますが、数字譜と言うのは、ド=Cではないので、調によってそのつど、棹の上のドの位置なんて変わります。
だから、だいたい、中国民族楽器をやってる人はG、D、C、F、B♭、等のよく使う調のドレミの位置はほぼ、ご飯を食べるのと同じように、自然に手にしみついているというか、頭に入っているものです。
だから、チューニングを変えなくても、人のキーに合わせて、移調するなんてアッという間ですよね。
が…私には三弦のポジションがしみついてないんです。
ダメだね。
こうなったら、二胡のときと同じように、毎日、DGCFB♭調のスケールを何度もドレミ~と歌いながら弾くしかないわけだ。
音階練習って単純でツマンナイかもしれないけど、ものすごく大事なんですよね…今更ながら痛感。

そういえば、三味線だけは、文化譜であれば、初見でもだましだまし弾けますよね。
だって、あれは音の高さではなく、位置が書いてあるわけだし。
そのかわり、知らない曲だと、自分が弾いているのが正しいのかどうか確信が持てない。
しかも、たまに譜面が間違っていることもある(^^;をい。
そして、唄の伴奏するときゃ、チューニングそのものを変えちゃうわけだから、開放弦がかならずしもCGCとは限らない…DADかもしれないし、BF#Bだってありうる…

ううむ、いろいろ長所、短所があるものですね。