どうしたら三弦が面白く聴けるのか

昨日の記事「他人さまの時間を頂くにあたって」とそのコメントを受けての続きです。

私が一流の演奏家なら、普通に弾くだけで、聴衆は納得してくれると思うんです。
技術サイコー、表現サイコーですからね。

でも、私には聴かせる腕がない…

先日、トシミネ先生にそう言ってどうしたらいいかと相談したら
「お前、いくらなんでも、そりゃ自信なさ過ぎだろう…」と呆れられました。
でも、実際、トシミネ先生だって若い頃出したCD、「ど下手くそ」って、相当叩かれてたじゃん(^^?
つまり、嫉妬みたいなイチャモンは置いといたとしても、三弦を聴かせるのは難しいっていう側面は絶対にあります。
このCDが不評だったわけ、演奏完成度、コンセプト不明、他楽器との録音のバランスの悪さが挙げられます。
(先生曰く「ものすごく後悔している…大学の雑用忙しくて、仕事の依頼受けた翌日広州に行ってろくに練習せず1日で録音した…言い訳だけどな…」)

実は、私、河南地方の伝統曲で某演奏家の演奏譜を使って、譜面通りにしか弾けないのです。

例えれば、私の腕は、簡単な津軽民謡が数曲弾けるようなもの。
この業界のプロの先生方なら、津軽民謡は全曲、加えて、東北民謡が自由自在に弾けて、たまに、お客様の層見て、映画音楽、童謡まで弾けちゃったりしますよね。

また日本の民謡とかと同じで、伝統曲も譜面があっても演奏家によってもずいぶん印象が違った曲になってしまいます。
だから、素人の方が普通に聴いたら分からないんです。
中国音楽、特に箏か琵琶か三弦やってる人ぐらいしか、曲を知らないので、おもろくないです。
中国人の筝、琵琶専攻者ですら、私が弾いてみせると「え?その曲、三弦でも弾けるんだね」と感心されます。
そもそも、これらの曲は、筝、琵琶、三弦の合奏スタイルをとるか、それぞれの楽器で独奏も可という形態をとっていたにもかかわらず、全国に広まったのは筝と琵琶の譜面で三弦の譜面は伝承されているけど知られていないんです。
正直、筝で弾くと弦が多いので華やかですが、三弦で弾くと、上手くない人が弾くと…(汗)

中国人ですら知らないものを日本人にどう聴いていただくか…
そして、何故、そこまでして聴いてほしいか…
そりゃ、あ~た、自分の死活問題だからです(^^;
私は三弦弾き続けたい、でもそのためには聴いてくれる人が必要、でないと私死んじゃう、というわけなのです。
だから、絶対に説明は要ると思います。
でも、だらだら小難しい解説してもつまらんだろう…というわけで、一人で語っちゃおうかなみたいに思ったのです。

上述のトシミネ先生の演奏のなかで、私の好きなある曲は琵琶、筝、笛、二胡と合奏という形態をとってて、私は最初に聴いた時、何て音色がごちゃごちゃ混ざってて、?な演奏だろうと正直思いました。
でも、何回も聴いていたら、「これ、三弦と二胡だけの方がスッキリしてる!」と思うようになりました。
ユニゾンでも西洋的な合奏でもなくて、似たような旋律で合の手を入れるみたいな感じでイケる筈です。
でも、これやっちゃったら、中国人的にはアウトな演出ですよね。
本来、合奏するなら、筝、琵琶、三弦で行くべきなんだから(^^;
できれば、どなたかに二胡弾いてもらいたいけど、タダで頼める当てはない。
仕方がないので、トシミネ先生のCDを参考にして、MIDI音源でも作ってみるかなぁ。
でも、私のコンピュータは、二胡の音出せない~
本当はトシミネ先生にこれのカラオケCDないかと聴いてみましたが、もう破棄しちゃってるだろうとツレナイお返事。
じゃあ、そのままトシミネ先生のCDで、ごちゃごちゃいろんな音色(三弦も含まれる)をバックに流して弾こうかとも思ったけど、これってクチパクみたいで、嫌だなぁ…

ところで、音楽活動されている人に質問なのですが…
私、大昔に務め先の忘年会とかで弾いた時思ったんですが、伴奏等のバックミュージックをパソコンなどで簡易的に再生した場合、音量小さくて聴こえないんですよね~だから、微妙なズレが生じ始めたりします。
これが他人との合奏ならまだ手先の運動や目線で合わせるべきところを確認できたりしますが、機会相手だと、その場のテンションに関係なく、本当に数秒単位で合ってないといけないわけだけど、音が聞こえなければ合わせづらい。
絶対に本人の方が緊張のあまり心拍数上がって、速くなるに決まっている…
簡単に安く、自分が弾きやすい環境を作るには、どうしたらいいんでしょう?
ちなみに自分の音はといえば、三弦って音がかなり通りますから、自分の音を見失うことはない…
初歩的な質問ですみません~

5 thoughts on “どうしたら三弦が面白く聴けるのか

  1. 音声編集ソフトで音量を上げると良いですよ。
    フリーのソフトで十分効果があります。

  2. くるみさん、おはようございます。

    コメントありがとうございます。
    音声編集ソフトは、実は有料のもの持ってます。
    練習用音源作ったり、いろいろ使い倒してます。

    根本的に音量を上げる、根本的な対策ですねん(^-^)
    あげすぎると、鬱陶しくもなるから、そこは手加減しないといけないのかな~とか考えます。
    つまるところ、知ってる場所じゃないから、どう音が響くのかも分からず怖かったりして…
    ははは…これじゃ、アドバイスの仕様もないか…すみません。

  3. そういう事でしたら質問の仕方が違ってますよ。
    自分で合わせたかったらPAの技術と知識と機材を仕入れなさい、と答えるしかありません。

  4. くるみさん、ご教示ありがとうございます。

    本当に初心者で、質問の仕方も曖昧ですみませんでした。
    _(__;)ゞ

    そうですね。
    私の場合は、この先、こういう知識がないと頼れる人もおらず困るので、音響機材の知識は覚えたいと思います。
    昔、会議室で弾いて、全然伴奏が聴こえず、人間メトロノームモードで弾いたのですが、やっぱりズレてたと言われました。
    結構、音量あっても、パソコンの向きと自分の位置の関係だと思うのですが、聴こえませんでした。

    今回はとりあえず、私の耳に伴奏が聴こえてほしいというささやかな願いなので、適当なスピーカーにつなげて、そのスピーカーをせめて自分の傍にもってこれないか、考えてみようと思います。

  5. くるみさん、

    後で言葉足らずだったことに、また気付いて付け足しです…。
    つまるところ、自分でも自分の知りたいこと(音響機材やその組み合わせ)をどう表現したらいいか分からなかったんです。
    「PA機材」「路上ライブ」などのキーワードで検索すればよかったということが分かり、たすかりました。

    私の場合、マイク無しで、大きくてもせいぜい会議室レベルの部屋でしか弾いたことないので…
    プロのタマゴじゃないですし、音楽科にしょっちゅういますけど、その科目だけ履修している学生にすぎませんから、オケとかやらされることはありません。
    やれっていわれても無理(三弦はオケパートにないし、先輩方は副科でやっている琵琶や中阮を弾いてます)
    恥ずかしながら、古き良き時代の路上演奏者みたいなことしかしたことないわけです。

    先日、レストランで弾きましたが、あれは逆にマイクがあったのであせりました。
    私の知人は、少しでもマイクに太鼓を近づけて音量を確保しようとするあまり、前かがみの変な姿勢が癖になったそうですが、私は日頃、日本にいないので、思いっきり大きな音を出すことに躊躇しないんで…マイク…いるのかなって思っちゃうんです。
    ↑寮ではめったに弾かないけどうちは芸術大学ということもあって、思いっきり弾いたって誰も怒鳴りこんできません(^^;
    ドアをノックするから、さすがに静かにしろと怒られるのかと思ったら、「素敵な音だね」とかいって褒められちゃうし。
    日本なら間違いなく殺人事件ものです。

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