あがりの疑似体験

先日、もしも小っちゃくなれたら、演奏家の懐に潜り込んで、客席を見てみたいと言いました。
それ、読んでない方は以下の書き込みの意味が分からないと思うので、まずはそちらからどうぞ。
http://arts.legalio.com/?p=1014

三味線の師匠のステージを拝見して、冗談抜きで、見ているだけにすぎない自分があがってしまいました…
別に小っちゃくなって師匠の懐に潜り込むというヤラシイ想像(*/∇\*)をしたわけではありませんっ!

日頃、師匠の音源聴きながら、弾いているせいだと思います。
つまり、左耳で師匠の音を聞きながら、右耳で自分の音を聞きながら弾いているということを日常的にやっているため、ある意味、師匠の音をよく知っているわけで…(弾いている本人よりも特徴を客観的に知っていると思います)
ただ、技術上の問題により、もちろん、私は師匠の音を再現なんてできませんが、再現しようと努力しているのは確かで…
だから、自分が勉強した曲に至っては、自分が弾いていないのに、容易にあたかも自分が師匠の頭の上にいるような感覚になっちゃったんです(^^;
だって自分が弾くときには、いつも師匠の音が聴こえているので、身体は弾いてなくても、脳は勝手に弾いているのと同じ状態になってしまったんですね(汗)

おえぇ…正直、心臓と胃の調子悪い。
だから、ムスッとして、さ~っと帰ってしまったのは、決して師匠のステージが面白くなかったわけではありません…
(ちゃんと書いておかないと、師匠はどうやら、たまにご覧になっているらしいから…)

余談ですが…
演奏家の視線というものは、実際のところ、どこへ飛んでいるんでしょうね?
第一部のステージ(師匠ではなく、別の方々が弾いています)では、やたら、ある打楽器演奏家の方と目があったような錯覚を覚えましたが、おそらく、対角線上にいた共演者の方を見ていたんだと思います。
でも、こっちを向く(ような気がしているだけなのだが…)たびに、その演奏家の方の顔が

「私は音楽が大好きだぁ~」

という笑顔全開なので、つられて私も微笑んでしまいました(^^;
ミラー効果ってやつですね。
人間は相手の行動に反応し、同じ行動をしたり同じ感情をもつ特性があり、原因は、人間の脳にある神経細胞「ミラーニューロン」の働きによるものらしい。
つまり、笑いは伝染するのです。

いいねぇ、あそこまで幸せそうな顔ができるっていうのは…
そういう人と共演できる人はものすごく幸せだと思います。

いつか、「あなたと一緒に弾けてすっごく楽しかった」と言われたいです。
ははは…あと何年経ったら、弾いているときに余裕で笑えるんでしょうね。

2 thoughts on “あがりの疑似体験

  1. 脳が覚えている
    確かにそうです。
    だからいきなり早い曲弾くと最近は脳が先に行くので危険
    手慣らししてからですね~

    心臓は
    体のサイコーノリズム打ちますからね!
    これを基本に速さをあわせる
    こんな自分がいます。

  2. ドラゴン先生おはようございます。

    脳と身体って不思議な関係ですよね。
    いきなりだと脳だけ先に走って手がおいてけぼりになりそうってこと?
    コワイですね。。。

    私は歳食ってから覚えたせいか、イメージだけはものすごい高いところにあるので、理想と現実の差が大き過ぎて困ります。
    素人にはどうしようもない夢の世界が見えちゃって。。。
    自分の腕では実現不可能な領域の音が心の中には、流れちゃって。。。
    できることなら、USB接続で私の心と師匠の脳と腕を接続して、一曲弾いていただきたい(笑)

    さて、明日お稽古なのに、心臓元に戻るんだろうか。。。

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